この盤もリンゴの名盤である。
昨日ご紹介した『Ringo』に次いで、このアルバムも名盤である。Ringo Starr『Good Night Vienna』(写真左)。1974年発表の『オンリー・ユー』『ノー・ノー・ソング』を収録したアルバム。リンゴ・スターの通算4枚目のアルバム。
この頃、リンゴは、まだまだ元気溌剌な頃で、リンゴ好みの親しみやすい曲で占められていて楽しい。また、前作『Ringo』と同様のオールスターアルバム仕様で、参加アーティストの顔ぶれは豪華だ。
タイトル曲を書いたジョン・レノンをはじめ、ドクター・ジョン、エルトン・ジョン、ニルソン、ロビー・ロバートソン等々と、リンゴの幅広い交遊関係がうかがえる。ビートルズ・メンバーについては、今回は、ポールとジョージが未参加。しかしながら、ジョンは、今回もしっかり参加している。
そのジョンが書いた、オープニングとエンディングを飾る「グッドナイト・ウイーン」が良い。ジョンのセンスが溢れた、ジョンらしいロックンロールナンバー。
リンゴも、嫌み無く、楽しく歌っている。とっても、ノビノビして良い感じ。やっぱり、ジョンは凄いなと思うし、ジョンの曲を歌うリンゴも実に楽しげ。あのビートルズの良き時代を感じさせる佳曲だ。
それから、ヒットした「オンリー・ユー」は、あのプラターズのカバーだが(あの有名なくらい有名な、あの「オンリー・ユー」です)、リンゴらしいアレンジで楽しい。
でも、プラターズの原曲の雰囲気は全く無い。全く、違った曲になっているところが凄い。このバックに、ジョンがサイドギターで参加、このサイドギターの音が、あのジョンの特長ある音で、なんだか、後のジョンの名盤「ロックンロール」を聴いているみたい。
その他の曲では、「オカペラ」「ウー・ウィー」「オール・バイ・マイセルフ」は、ニューオーリンズR&B風味で、リンゴの音楽のバックグラウンドが見え隠れして、実に和やかで、おもわずニンマリしてしまう。
エルトン・ジョン作の「スヌーカルー」もなかなか。また、ボーナストラックの「シックス・オクロック」のロングヴァージョン収録は嬉しいオマケ。ポール・マッカートニーのヴォーカルアドリブがバッチリ聴けたり、なかなかに楽しい。
このアルバム、相変わらず、渋い個性が発揮されてはいるが、前作『Ringo』よりは、グッと地味になった。でも、このアルバムは、前作『Ringo』とあわせて傑作だ。やっぱり、リンゴには、オールスターアルバムがよく似合うし、オールスターアルバムで、彼の個性が、彼の特質が、最大限発揮されるのだ。
大震災から1年半が過ぎた。決して忘れない。常に関与し続ける。
がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから復興に協力しよう。
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