ノラのルーツ・ミュージック
僕は米国ルーツ・ミュージックのテイストが大好きだ。カントリー・フォーク、カントリー&ウエスタン、ブルース、ゴスペル等々。アーシーでファンキーかつフォーキーなテイストが大好きなのだ。
Norah Jonesの単独名義のサード・アルバム『Not Too Late』(写真左)など、そんな米国ルーツ・ミュージックのテイストでガッチリと固められていて、それはそれは素敵な音世界。
しかも、リズム&ビートが良い。ゆったりとした、ミドル・テンポからスロー・テンポの曲がほとんど。これが良い。ゆったりとリラックスしまくって聴ける。
そんな米国ルーツ・ミュージックどっぷりなバック・バンドを背に、しっとりとした心地良い中音が魅力なノラの歌声が爽やかに、ゆったりと流れていく。決してケバケバしくない。決して喧しくない。決して派手なところはなく、どちらかと言えば地味。
しかし、地味な雰囲気ではあるが、しっかりした玄人好みの渋さの中に、ポッカリとノラのボーカルが浮かび上がる。
こんな雰囲気のアルバム、既に20世紀の時代にあったかと思うが、実はそうでは無い。ありそうで無かったノラの『Not Too Late』の音世界。このアルバムの雰囲気はもはやジャズでは無い。
明らかに米国ルーツ・ミュージックではあるが、といって、カントリーでも無ければ、フォークでも無い。ブルースでも無ければポップスでも無い。ジャンル不詳の「ノラ・ミュージック」である。
しかし、この圧倒的な寛ぎ感はどうだろう。そんな寛ぎ感の中で、しっとりとしたノラの堂々たる歌いっぷり。晩秋から冬のシーズンにぴったりの、落ち着き払ったアーシーな歌声。アコースティックな楽器がこれほど映えるアルバムも珍しい。
でも、ジャンル不詳な、様々な音楽性がごった煮になるって、やっぱりジャズのバリエーションと捉えても良いかな。とにかく、アルバムをずっと聴き通していると、しっかりと米国を感じることが出来る、米国のルーツ・ミュージックを感じることが出来る、素晴らしく素敵なノラのアルバムです。
とにかく音楽ジャンルに関係無く、全ての音楽好きの方々に、こっそりとお勧めです。
大震災から1年半が過ぎた。決して忘れない。常に関与し続ける。
がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから復興に協力しよう。
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