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2012年9月 6日 (木曜日)

僕にとっての「鉄板」ピアニスト

ジャズの世界には「鉄板」と呼ばれるジャズ・ジャイアンツが存在する。僕にとっての、ジャズ・ピアノの「鉄板」ピアニストの一人が、Oscar Peterson(オスカー・ピーターソン)。

僕にとって、ピーターソンのピアノは「絶対的」な存在である。ピーターソンのピアノには「癖」が無い。クラシック・ピアノに比肩する正確さと端正さが前面に押し出ていて、それが「個性」といえば「個性」。

「癖」が無いなんていうと、そんなジャズ・ピアノはジャズ・ピアノじゃない、なんて言い出すジャズ者の方々もいそうだが、ピーターソンのドライブ感、スイング感は圧倒的なものがある。

正確で端正なテクニック溢れるピアノが、圧倒的な迫力をもって、ドライブし、スイングするのだ。ピーターソンのピアノは、まず、この正確で端正なピアノが圧倒的な迫力をもって、ドライブし、スイングするところが素晴らしい。

次に、テクニックが抜群。超絶技巧というが、このピーターソンのピアノのテクニックは、超絶技巧でもその最高位に位置する凄まじいもの。3つ目に、歌心が抜群。歌うように囁くように語るように、ピアノを弾き進めるその様には惚れ惚れする。

まとめると、僕にとって「鉄板」なピアニスト、ピーターソンは、ドライブ感、スイング感が抜群で、テクニックが抜群で、歌心が抜群ということになる。とにかく、聴いていて惚れ惚れする。そして、何より、ピーターソンのリーダー作には「外れ盤」が無い。水準以上の出来のアルバムばかり。凡作というものが無い。

さて、そんなピーターソンのアルバムの中で、僕が愛して止まないライブ盤の一枚が、The Oscar Peterson Big 4『Freedom Song : The Oscar Peterson Big 4 In Japan '82』(写真左)。LP時代、2枚組の大作である。
 

Freedom_song

 
ちなみにパーソネルは、Oscar Peterson (p), Joe Pass (g), Niels-Henning Orsted Pedersen (b), Martin Drew (ds)。オスカー・ピーターソン・トリオ + ジョー・パスという編成。1982年2月20、21日。我が国の新宿厚生年金会館、渋谷公会堂でのライブ録音になる。

冒頭の「'Round Midnight」は、ピーターソンのソロなんだが、このソロが絶品。このソロを聴くだけで、ピーターソンのピアノの個性、特徴が一発で判る。正確で端正なピアノ、ドライブ感、スイング感、抜群のテクニック、抜群の歌心。この冒頭のピーターソンのソロでは、そのピーターソンの個性をしっかりと捉えることが出来る。

2曲目の「Watch What Happens / Waltz For Debby」のメドレーはもう「圧巻」の一言。抜群のドライブ感、スイング感がこのメドレーに溢れんばかりで、途中、オーバー・スイング気味で、どっかへ飛んでっちゃうんやないか〜、なんて思う位、スリリングで危ない、ハラハラするような超絶技巧さ。

以降、ジョー・パスのソロも雰囲気良くて惚れ惚れするし、ペデルセンのベースは超弩級の重心の低さ。ドリューのドラミングは縁の下の力持ち。このライブ盤のどのパフォーマンスも素晴らしい出来のものばかり。当時、新宿厚生年金会館、渋谷公会堂に足を運んで、この演奏を生で聴いたジャズ者の方々が羨ましいったらありゃしない(笑)。

そして、このライブ盤の個人的な目玉は「Hymn To Freedom〜The Fallen Warrior」の存在。この「Hymn To Freedom」に痺れる。邦題「自由への讃歌」。アフリカ系アメリカ人公民権運動の応援歌。もともとのオリジナルはピーターソンの『NIght Train』のラストの収録されている。

しかし、キング牧師の暗殺により、本来のアフリカン・アメリカンの公民権運動の挫折を経験、その先行きに絶望し、身の危険を感じつつ、この「Hymn to Freedom」の演奏を止めてしまったピーターソン。その「Hymn to Freedom」を一部ではあるが、日本で弾いてくれたのだ。

そんな感動的なエピソードも織り交ぜながら、このライブ盤『Freedom Song : The Oscar Peterson Big 4 In Japan '82』は聴き応え十分。ピーターソンの晩年の名盤のひとつである。僕にとって、ピーターソンのピアノは「絶対的」な存在である。そんな「絶対的な」存在のピーターソンがここに居る。

 
 

大震災から1年半が過ぎた。決して忘れない。常に関与し続ける。

がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから復興に協力しよう。 

Never_giveup_4

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