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2012年9月 9日 (日曜日)

AOR名盤「南から来た男」

1979年、突如として、このアルバムはヒットチャートに躍り出た。『Christopher Cross(南から来た男)』(写真左)。まずもって、クリストファー・クロスとは何者か? で、当時、僕達は大混乱した。

このクリストファー・クロスというミュージシャン、デビュー当時はコンサートもせず、素顔も公開しないという徹底ぶり。これはクリストファー自身の意向によるものであったらしいが、とにかく、圧倒的な情報不足でイライラした。しかし、このデビュー盤から出てくる、美しく力強いハイトーンボイスは、それまでに無い魅力で一杯だった。

冒頭の「Say You'll Be Mine」のアップテンポで力強いコーラスが爽やか。バックの女性コーラスは「ニコレット・ラーソン」。素晴らしいコーラス、そして、クリストファー・クロスの力強くハイトーンなボーカル。この冒頭の1曲だけで、このアルバムは傑作出あることを想像させるに十分。

しかし、このアルバムの凄い所は、バック・ミュージシャンの、そこはかとなくファンクネス香る「ソフト&メロウ」な音作り。ジャズのフレーバーが、そこかしこに漂うクロスオーバー的なサウンド。そして、卓越した優れた演奏力が加わって、所謂「大人のロック」が、このアルバムの中に充満している。

パーソネルを見渡すと、これまたビックリ。マイケル・オマーティアン、マイケル・マクドナルド、ドン・ヘンリー、J.D.サウザー、ラリー・カールトン、ジェイ・グレイドン、エリック・ジョンソン 等々、米国西海岸の一流ミュージシャンの名前がズラリ。うへへ〜ってな感じの凄い名うてのメンバーがズラリと並びます。
 

Christopher_cross_1st

 
このトレンディーなメンバーの強力バックアップによる「ソフト&メロウ」なサウンドは、70年代後半から80年代前半にかけて一世を風靡したAORサウンドの極致と言って良いものです。良質な「大人のロック」的な演奏が素晴らしい。当時、一時、完全にヘビロテ盤になったことも頷けます。とにかく、それぞれの演奏の内容が濃い。

このアルバムからは、全米No.1ヒットとなった「Sailing(セイリング)」、そして、「Ride Like the Wind(風立ちぬ)」(全米2位)、「Never Be the Same(もう二度と)」(全米15位)、「Say You'll Be Mine(セイ・ユール・ビー・マイン)」(全米20位)という4曲ものシングル・ヒットが生み出された。

そして、この『Christopher Cross(南から来た男)』は、デビュー盤にして、1980年度グラミー賞の「アルバム・オブ・ザ・イヤー」に輝き、主要4部門を独占するという大快挙を成し遂げ、一躍AORを代表する大名盤となった。記録によると、このアルバム、今までに、400万枚以上を売り上げたと言われている。

ちなみに、この全米No.1ヒットとなった「Sailing(セイリング)」、タイトルを見た時に、僕は、あのロッド・スチュワートの名唱で名高い、Gavin Sutherland作の「セイリング」のカバーだと思い込んで、このアルバムの8曲目のクリストファー・クロス自作の「セイリング」を聴いた時、相当に戸惑った。なんでこれが「セイリング」なんや、って変に疑ったことを覚えている(笑)。いやいや、クリストファー・クロス自作の「セイリング」も、これはこれで凄い良い曲なんですよ。

米国西海岸の香りが芳しい、夏の海辺で聴くのにピッタリな、都会的でソフィストケートされた「大人のロック」。AOR(アダルト・オリエンテッド・ロック)と呼ぶに相応しい、AOR時代の名盤。「AORとは何か?」という質問への返答に持ってこいの内容を誇る名盤です。

 
 

大震災から1年半が過ぎた。決して忘れない。常に関与し続ける。

がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから復興に協力しよう。 

Never_giveup_4

★Twitterで、松和のマスターが呟く。名称「松和のマスター」でつぶやいております。ユーザー名は「v_matsuwa」。「@v_matsuwa」で検索して下さい。
 

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