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2012年7月29日 (日曜日)

オランダ発の欧州プログレ

フォーカスとは、オランダ出身の70年代を代表するプログレ・バンド。

1970年、Thijs Van Leer(タイス・バン・レアー)とJan Akkerman(ヤン・アッカーマン)を核として、ベースギター(Martijn Dresden・マーティン・ドレスデン:結成時)、ドラム(HansCleuver・ハンス・クーパー:結成時)の4名で結成された。

バンドは初のシングルヒット「悪魔の呪文 : Hocus Pocus(1971年、英国では1972年)、セカンドヒット「シルビア」(72年)で、欧米を中心にその勇名を轟かせた。1973年、英国の音楽雑誌「メロディーメーカー」による人気投票では、各部門にフォーカスのメンバーが選出されている。

特に、ヤンがエリック・クラプトン、スティーブ・ハウらを押さえてギタリストNo.1に選ばれたことは、当時、驚くべきニュースだった。1974年、初来日公演が実現。その後、1975年にも2度目の来日公演もあったが、タイスとヤンのめざす音楽の方向性の相違が明らかになる。

75年のワールド・ツアー・キャンセル、ドラマーの交代と続き、1976年、ヤンが脱退。タイスとヤンによるフォーカスのアルバムは「Mother Focus」が最後となった(その後 1976年、アウトテイク集『Ship of Memories』がリリース)。

フォーカスの演奏するメロディーやアンサンブルには、クラシックの楽曲構成やロマンティシズム、ロックのダイナミズム、ジャズに代表される即興性など、さまざまなエッセンスがミックスされており、加えて、彼らの高い演奏技術と楽曲の独創性から、他のプログレ・バンドには見られない、唯一無二のオリジナリティーを誇る。
 

Ship_of_memories

 
そんなフォーカスのバンド解体後に、突如、リリースされたアウトテイク集『Ship of Memories』(写真左)を、やっとのことで入手した。21世紀にもなって何をしているんや、とも思うが、この『Ship of Memories』はアウトテイク集が故に、ほとんど触手が伸びなかった。ジャズと違って、ロックのアウトテイク集は、ほとんど聴くべきものが無いことが多い。とにかく、完成度が低いのだ。

しかし、1974年、リアルタイムでフォーカスに触れ、2000年代に入って、Jan Akkerman(ヤン・アッカーマン)のソロ・アルバムを聴き漁るに至り、このバンドはジャズの要素、即興演奏的な要素があって、特に、ヤンのギター・プレイについては、その傾向が強い。ということは、このアウトテイク集『Ship of Memories』も、ヤンのギターについては期待できるのでは、と思った。

聴いてみてズバリ、ヤンのギターのインプロビゼーション中心に、十分に聴き応えを感じることができる、なかなかの内容のアウトテイク集であることが判明した。とにかく、ヤンのギターが十二分に楽しめる。

フォーカスの特徴である「クラシックの楽曲構成やロマンティシズム、ロックのダイナミズム」を踏襲した、いかにもフォーカスらしい雰囲気の楽曲もあるし、ヤンのジャズに代表される即興性、フリーキーな展開を前面に押し出した、フォーカスらしからぬ楽曲もある。この辺が、タイスとヤンのめざす音楽の方向性の相違なっていったのだろう。

Jan Akkerman(ヤン・アッカーマン)のギターを愛でるならば、このアウトテイク集『Ship of Memories』は十分に鑑賞に耐える内容であることは間違い無い。フォーカスのファンとして聴くなら、ちょっと退屈で戸惑う部分があって、違和感を感じる向きもあるかもしれない。ヤン・アッカーマンのギターのファン向け、マニア志向のアウトテイク集である。 

 
 

大震災から1年が過ぎた。決して忘れない。常に関与し続ける。
がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから復興に協力しよう。 

Never_giveup_4

★Twitterで、松和のマスターが呟く。名称「松和のマスター」でつぶやいております。ユーザー名は「v_matsuwa」。「@v_matsuwa」で検索して下さい。
 

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