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2012年5月11日 (金曜日)

スマートで耽美的でロマンティック

イタリアン・ジャズって、その名を聞いた印象からすると、ラテンの血が騒ぐ、情熱的で官能的な、ダイナミックな音世界を想像するが、それはちょっと偏った印象である(笑)。

イタリアン・ジャズは、米国東海岸のハード・バップ、米国西海岸のウエストコースト・ジャズの双方からまんべんなく影響を受けた正統なもの。その音世界も、いわゆる「ジャズの王道」を行く、メインストリーム・ジャズ的な演奏が多く聴かれる。

イタリアン・ジャズの代表的ピアニストの一人に「Stefano Bollani(ステファノ・ボラーニ)」がいる。ステファノ・ボラーニは、1972年12月のミラノ生まれ。今年の12月で満40歳になる。ステファノ・ボラーニの音楽性は、クラッシックからポップ、ロック、ジャズにわたる多様なジャンルに対応するほどに幅が広い。

しかし、ステファノ・ボラーニの基本は、スマートで耽美的でロマンティックな音。ピアノの響きも豊かに、そこはかとないラテン・フレーバーを醸し出しつつ、時にダイナミックに、時にエロティックな、力強いタッチが特徴です。とにかく聴き易いジャズ・ピアノの音世界で、ジャズ者初心者の方にも十分お勧めの個性です。

そんなステファノ・ボラーニの個性が全開になったアルバムの一枚が『Stone In The Water』(写真左)。2009年8月のリリース。ちなみにパーソネルは、Stefano Bollani (p), Jesper Bodilsen (b), Morten Lund (ds)。かの欧州ジャズ・レーベルを代表するECMレーベルからのリリース。

Bollani_stone_in_the_water

ECMレーベルの音は、極力、電化サウンドを排除し、アコースティックな表現を基本とし、限りなく静謐で豊かなエコーを個性とした音世界。そんなECMレーベルの音の個性に、ステファノ・ボラーニのピアノは、しっかりと適合している。欧州ジャズにおけるピアノ・トリオの王道的な音世界。

冒頭の「Dom de iludir」を聴くだけで、ステファノ・ボラーニの基本的な個性である、スマートで耽美的でロマンティックな音が全開です。そこはかとなくラテンチックなマイナーな響きを湛えつつ、耽美的な音世界を展開していきます。力強いタッチのダイナミズムと柔らかなタッチのエロティシズム。ステファノ・ボラーニの個性全開です。

アルバム全編を通じて、トリオを編成する3者のインタープレイも見事。ベースもドラムの良い音出してます。手に汗握る展開もあれば、お互いが寄り添うような、暖かなユニゾン&ハーモニーもある。ピアノ・トリオのスリリングさと音の美しさが見事に共存していて、聴き応え十分です。

ちなみに、ステファノ・ボラーニのピアノの個性を「聴き易く判り易くシンプルにしたキース・ジャレット」と形容した方がいましたが、なるほどと思います。確かにそうですね。良い形容だと思います。

良いアルバムです。イタリアン・ジャズがこんなに正統で美しい音世界を展開するとは・・・。脱帽です。

 
 

大震災から1年。決して忘れない。常に関与し続ける。
がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから復興に協力しよう。 

Never_giveup_4

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