イタリアン・プログレの至宝
さて、今日は、イタリアン・ジャズをちょっと離れて、70年代ロックの世界、イタリアのプログレッシブ・ロックの世界に足を踏み入れて見たい。
プログレッシブ・ロックとは、1960年代後半のイギリスに現れたロックのジャンル・スタイルの一つ。日本における一般的な略称は「プログレ」。
「プログレ」は、ロックのみならず、他ジャンルの影響を反映した、前衛的あるいは先進的(つまり、プログレッシブ)、かつ、実験的な音楽。クラシックやジャズや民族音楽など、その音楽のアプローチや演奏法にとどまらず、歌詞など精神的な世界までも取り込もうとしていた。
しかし軸足はあくまでロックの側にあり、「プログレッシブ」という形容は、「ロックのジャンル音楽として」先進的(プログレッシブ)であるという認識が正しい。演奏表現に関する精神性や技術力が著しく高く、アルバム全体を一つの作品とする「コンセプト・アルバム」的な作品がほとんどで、大作・長尺主義傾向にある長時間の曲が特徴(Wikipediaより引用)。
イタリアでは、何故かは判らないが、1970年代、プログレッシブ・ロックが流行った。流行ったというか、プログレのジャンルの中では、有力なバンドがイタリアに揃っていた。つまり、イタリアは「プログレ」先進国であった。そんなイタリア・プログレのバンドの中に「Premiata Forneria Marconi」というバンドがある。
Premiata Forneria Marconi。カタカナ表記で書くと、プレミアタ・フォルネリア・マルコーニ。イタリアが世界に誇るプログレッシヴ・ロック・グループである。イタリアン・ロックの最高峰であり、プログレッシヴ・ロックの至宝。
「プレミアタ・フォルネリア・マルコーニ」の意味するところは、プレミアタさんとフォルネリアさんとマルコーニさん、3人の姓を取って名付けたものでは無い(笑)。「選ばれたマルコーニという名のパン屋さん」という意味だそうだ。北イタリアのブレッシアには、マルコーニという、パン屋のチェーン店があったらしい。なぜ、彼らが、パン屋さんの名前をバンド名にしたかは不明。あまりに長いバンド名なので、以降、「PFM」と略す。
PFMのアルバムの中で、今まで一番聴いた回数が多いのは『Cook』(写真)というライブ・アルバム。PFMの初のライブ・アルバムで、PFMのハードな面が良く出ていて、ロマン溢れる抒情的な部分との対比が素晴らしい、僕の大のお気に入り。
で、このPFMの『Cook』は、1975年のリリース。当然、当時はLP1枚でのリリース。全編約50分の目眩くプログレッシブ・ロックの世界ではあるが、当然、元々のライブ音源から編集されていて、ちょっと聴き足りないもどかしさが付きまとう。が、つい一昨日、このPFMの『Cook』について、驚きの事実が発覚した(笑)。
なんと、一昨年の10月、このPFMが75年に出したライヴ盤『Cook』に、元音源が本編と一部ダブるとはいえ、2010年リミックスの74年録音のライヴを丸々加えた3枚組がリリースされていたのだ。目玉は、Disc2とDisc3に収録された、1974年8月31日のセントラルパーク公演の9曲(87分)です。音源としては、オリジナルのライヴ盤『Cook』と被るのもあるようですが、完全版と思われるのだ。
知らなかった(笑)。「いまさら何を言っているんや、松和のマスター」と言う声が聞こえてきそうです。いやはや、松和のマスター、不徳の致すところでございます m(_ _)m。一昨日の事、この驚愕の事実に出くわして、即「ポチッ」とな、です。即「ゲット」。明後日くらいに手元に届くそうです。楽しみやなあ。
まあ、この『Cook』完全盤はCD3枚組のボリュームなので、ビギナーの方々にはお勧めできませんが、プログレ・ファンには、必須のアイテムだと思います。また、手元に届いて聴き込んだら、このブログで、その印象をレポートしたいと思います。お楽しみに〜。
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