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2012年5月28日 (月曜日)

野人ボビー・エンリケを思い出した

1970年代後半、ジャズを聴き始めた頃。その頃、ジャズ界はフュージョン全盛時代。猫も杓子も電気楽器中心のフュージョンに熱中。アコースティック楽器中心の純ジャズは全く目立たない蚊帳の外。

でも、ジャズを聴き始めて、ジャズ本に学び、そして、ジャズ雑誌を読み漁り、自分なりにアルバムを選び始めた。ジャズは歴史あり、体系立った音楽ジャンルである。やはり、ジャズをしっかりと理解していくには、純ジャズを聴くことは大切だ、ということは直感的に判っていた。

しかし、1940年代のビ・バップ、1950年代のハード・バップは、いきなりジャズ者初心者の耳には難しい。もう少し、入り易い、親しみ易い純ジャズは無いのか。そう思っていて、ジャズ雑誌で出会ったピアニストが「Bobby Enriquez(ボビー・エンリケ)」。

ボビー・エンリケはフィリピン出身のピアニスト。1943年フィリッピンの生まれ,1996年逝去。アルトサックスの Richie Cole (リーッチー・コール) との共演でメジャーになった。The Wild Man(野人)のニックネームが付けられていた。

このボビー・エンリケのアルバム音源を「貸レコード」で入手した。1981年のリリース『The Prodigious Piano Of Bobby Enriquez』(写真左)である。このライブ盤にこそ、ボビー・エンリケ、野人の姿がある。飛んで、跳ねて、陽気で、バカテク。徹頭徹尾、弾きまくりの世界。収録曲は以下の通り。

1. Spain
2. Just the Way You Are
3. Boplicity
4. Pete Kelley's Blues
5. Hi-Fly
6. Willow Weep for Me
7. There Will Never Be Another You
8. Bobby's Dream
9. Yesterdays
10. Night in Tunisia/Tonga
 
The_prodigious_piano_of_bobby_enriq
 
この10曲を、飛んで、跳ねて、陽気で、バカテクに弾きまくる。本当に「弾きまくる」(笑)。情緒的なところはほとんど無い。 長時間アドリブが続くビ・バップの様に、弾いて弾いて弾きまくる。

これが、なかなか良いんですよね〜。ジャズ者ベテランの方々は眉をひそめられるかもしれない位の「弾きまくり」。いや〜、当時から、硬派なジャズ者の方々の中には、ボビー・エンリケの名前を聞けば、思わず立腹する人もいた(笑)。まあ、ジャズを冒涜するな、ということなんでしょうね。

でも、僕は、このボビー・エンリケのピアノを聴いているとなぜか痛快なんですよね。これはジャズ者初心者の頃も、ジャズ者ベテランの今も、ボビー・エンリケのピアノについては、この感じ方は変わらない。

確かに、このライブ盤でのボビー・エンリケを純ジャズとして聴くには、ちょっと無理がありますが、エンタテインメントとしてのジャズという観点では、このボビー・エンリケのピアノは「あり」でしょう。とにかく聴いていて楽しい。そして、判り易い。

ラテン・エッセンス、ビ・バップ・エッセンス、節奏無く、様々な音楽ジャンルのエッセンスを散りばめて、野人ボビー・エンリケは弾きまくる弾きまくる。音源だから見えませんが、「Hi-Fly」で見せる肘鉄奏法も聴きものです。

彼が出現した当時は、これからこういうピアニストも何人か出てくるんだろうな、と思っていたら、今になっても、ボビー・エンリケ只一人(笑)。情緒的なところを一切払拭して、とにかく、徹頭徹尾、飛んで、跳ねて、陽気で、バカテクに弾きまくる。こういうスタイルは、ボビー・エンリケ只一人。

良いライブ盤だと思います。チックの名曲「スペイン」なんかは、意外と真摯に弾きこなしているし、やはり、ボビー・エンリケのピアニストとしての実力については確かなものを感じますね。

 
 

大震災から1年が過ぎた。決して忘れない。常に関与し続ける。
がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから復興に協力しよう。 

Never_giveup_4

★Twitterで、松和のマスターが呟く。名称「松和のマスター」でつぶやいております。ユーザー名は「v_matsuwa」。「@v_matsuwa」で検索して下さい。
 

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