最近のトラックバック

« コルトレーン「ラジオ番組の音源」 | トップページ | 追悼、リヴォン・ヘルム »

2012年4月21日 (土曜日)

イエス・マニア御用達のライブ盤

1975年、先輩から借り受けた、LP3枚組大作ライブ盤『Yes Songs』を聴いて以来、37年間、このバンドのファンであり続けている。そのバンド名とは「Yes]。日本語で「はい」。なんとポジティブなバンド名だろう(笑)。

このバンドは常にポジティブ。バンドのメンバーはコロコロ替わる。しかし、バンド経験者の顔ぶれは一定していて、常に新顔が入る訳では無い。ある特定のメンバーの顔ぶれの中で脱退したり、再加入したり。それでも、その時々で、名作を生み出したりするのだから、バンドのメンバー編成についても実にポジティブなバンドである。

このメンバーだけはバンドの個性として外せないという拘りもあっさり捨て去るポジティブさ。バンドの個性を決定付ける大きな要素の一つが「ボーカル」。イエスのボーカルと言えば、ジョン・アンダーソンだが、これも2008年にあっさりと捨て去った。「良く似た声であれば問題無い」。なんてポジティブなんだ(笑)。

何度も、自分の都合だけでバンドを出たり入ったりするキーボード。リック・ウェイクマンは、イエスに5回加入し、5回も脱退している(笑)。それでも、イエスはこの我が儘なキーボードが望めば必ず受け入れる。なんてポジティブなんだ(笑)。

このメンバーがコロコロ替わるが、そのバンドの個性的な演奏のスタイルと音は変わらない、本当に不思議なプログレッシブ・ロックのバンドである。しかし、このバンドの超絶技巧なテクニックを駆使した圧倒的な演奏力と、クラシックに影響された、長尺でコンセプトの秘めた構築美溢れる演奏展開。プログレ・バンドの中で、その演奏力と構築力について、このイエスの右に出るバンドは無い。

そんなイエスのバンドとしての力量を感じることの出来るアルバムと言えば「ライブ盤」だろう。そんなライブ盤としては、1973年リリースのLP3枚組大作ライブ盤『Yes Songs』が有名。これは凄い内容のライブ盤で、イエスの初期のパフォーマンスの「異常なほど高いレベル」の演奏を聴くことが出来る。
 

Complete_keys_to_ascension

 
そして、その後のイエスを総括する優れた内容のライブ盤がなかなか出なかったが、1996年『Keys to Ascension』、1997年『Keys to Ascension 2』と立て続けに、優れた「スタジオ新録とライヴ音源の抱き合わせ盤」がリリースされた。現在では、この2組のアルバムを統合して『Complete Keys to Ascension』(写真左)としてリリースされている。

これがまあ、素晴らしい内容のアルバムに仕上がっているのだ。特にライブ・パートが秀逸。結論から言ってしまうと、先に話題にした、イエス初期のライブ盤の傑作『Yes Songs』に続く、イエスの1995年までの演奏経歴を総括した、素晴らしい内容、素晴らしい選曲のライブ・パートと言って良い内容である。

ちなみにパーソネルは、Jon Anderson (vo), Chris Squire (b), Steve Howe(g), Rick Wakeman (key), Alan White (ds)。偶然にも、1973年リリースのLP3枚組大作ライブ盤『Yes Songs』と同一のパーソネル。イエスの往年の黄金期を形成したメンバーである。

とにかくライブ・パートの選曲が良い。イエスの歴史の中で「定番中の定番」、つまり「これは外せない」曲について、しっかり収録しており、「これはイエス・マニアが喜ぶ」選曲やなあ、と感心する曲もしっかりと収録されている。

そして、1990年代の機材の進歩、成熟のお陰で、このライブ・パートの音もなかなか洗練されている。音が良いロックのライブ音源には歴史的名盤が多い。そう言えば、1973年リリースのLP3枚組大作ライブ盤『Yes Songs』も音が良かった。この『Complete Keys to Ascension』のライブ・バーとも、音も分離が良く、デジタルっぽく音が細ったりしていない。

このスタジオ新録とライヴ音源の抱き合わせ盤『Complete Keys to Ascension』は、イエス・マニアとしては必須のアイテムだろう。プログレ・ファンについては一度は聴いて欲しいレベルのCDである。イエスを初めて体験しようとする方々にはお勧めしない。

往年のイエスの演奏力とイエスの個性、イエスのアプローチに馴れ親しんでこそ、このスタジオ新録とライヴ音源の抱き合わせ盤『Complete Keys to Ascension』の価値と立ち位置が理解出来る。そんな、イエス・マニアにとって踏み絵の様な「スタジオ新録とライヴ音源の抱き合わせ盤」である。 

 
 

大震災から1年。決して忘れない。常に関与し続ける。
がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから復興に協力しよう。 

Never_giveup_4

★Twitterで、松和のマスターが呟く。名称「松和のマスター」でつぶやいております。ユーザー名は「v_matsuwa」。「@v_matsuwa」で検索して下さい。
 

保存

« コルトレーン「ラジオ番組の音源」 | トップページ | 追悼、リヴォン・ヘルム »

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/80793/44970789

この記事へのトラックバック一覧です: イエス・マニア御用達のライブ盤:

« コルトレーン「ラジオ番組の音源」 | トップページ | 追悼、リヴォン・ヘルム »

リンク

  • 松和 / ジャズ・フュージョン館
    ホームページを一新しました。「ジャズ・フュージョン館」と「懐かしの70年代館」の入り口を一本化し、内容的には、当ブログの記事のアーカイブを基本としています。  
  • 松和 / 懐かしの70年代館入口
    更新は停止し、新HPへ一本化中。新しいブラウザーではレイアウトが崩れたりと申し訳ありません。
2017年10月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        

カテゴリー

常連さんのブログ

  • 70年代思い出の名曲
    music70sさんのブログ。タイトル通り、定期的に、70年代の懐かしのアルバムを紹介されています。なかなか、マニアックなアルバム選択、曲選択に、思わずニンマリしてしまいます。
  • いそいそジャズ喫茶通い
    yuriko*さんのブログ。都内のジャズ喫茶への訪問記録。ジャズと言えば『ジャズ喫茶』。敷居が高くて、と思っている方々に是非読んで頂きたいブログ。実際の訪問記録ですから読んでいて楽しく、実際の訪問時の参考になります。
無料ブログはココログ