「春」はジャズ・ボーカルの季節
春になると、ジャズ・ボーカルが恋しくなる。温かくなって、ホンワカして、ゆったりリラックスして、のんびりジャズが聴きたくなる。のんびりジャズを聴くとなると、最近はジャズ・ボーカルである。
ジャズを聴き初めて、ボーカルは一番後回しになった。とにかく、ボーカルは何を歌っているのかほとんど判らない。判らないのであれば、歌詞は、歌はいらないだろう、ということで、インスト中心にジャズを聴きまくった。
しかし、ジャズと言えば、ボーカルは避けて通れない。そろそろボーカルにチャレンジしないと、ジャズ・ボーカルをしっかりと聴かずに、あの世に逝ってしまうことになる。
そうこうしているうちに、歳を重ね、45歳を過ぎる頃から、ジャズ・ボーカルを聴いていて、なんとなく何を歌っているのかが判る様になってきた。それではということで、徐々にボーカルに手を出すようになった。
僕にとっては、ジャズ・ボーカルは聴く季節を選ぶ。聴く季節は「春」と「秋」。「夏」は暑苦しくていけない。「冬」は寒々としていけない。「春」はホンワカして、ゆったりリラックスして、のんびりボーカルを聴くことが出来る。「秋」はしみじみして、じんわり感傷に浸りながら、じっくりボーカルを聴くことが出来る。
さて、今、季節は「春」である。僕にとって、ジャズ・ボーカルの季節が来た。そして、聴くのは、小学校6年生の頃からのお気に入り、フランク・シナトラ(Frank Sinatra)である。ジャズ・ボーカルの王道、「ザ・ヴォイス」と謳われたフランク・シナトラです。
選んだアルバムは『Swing Easy!』(写真左)。1953年11月と1954年4月の録音。この頃のシナトラは絶好調、無敵のボーカルである。収録された曲全てがシナトラのベストである。シナトラの黄金時代のボーカルがここにぎっしりと詰まっている。
シナトラの声には惚れ惚れする。そして、卓越したリズム感。ノリが抜群のドライブ感。颯爽とした爽快感溢れるボーカルは唯一無二。スイング感抜群。この『Swing Easy!』はスイング集。スイングしながら曲にのりまくるシナトラ。こんなに魅力的な男性ボーカルは他に無い。
この『Swing Easy!』はもともとSP盤で出ていたもの。最近、流通しているCDは、同じくSP盤の『Songs for young lovers』とカップリングされたものだ(写真右)。この『Swing Easy!』はスイング集。『Songs for young lovers』はバラード集。どちらもシナトラの黄金時代を捉えたアルバムで素晴らしいの一言。
シナトラの大らかでノリの良いスイング感は、「春」のうららかな雰囲気にピッタリ。今日はシナトラの傑作『Swing Easy!』を、春のホンワカした雰囲気の中、ゆったりリラックスして、のんびりと愛でる。春爛漫のひととき、至福の時である。
大震災から1年。決して忘れない。常に関与し続ける。
がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから復興に協力しよう。
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