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2012年2月21日 (火曜日)

スウィング・ジャズに走る時

切れ味の良いジャズ、先取性のあるジャズ、ジャズの第一線の演奏を聴きまくって、ちょっと耳が疲れたりする。疲れた時には、ちょっと目先、いや耳先を変えて、日頃、あまり聴かないジャンルの音楽を聴くのが良い。

ジャズを離れる時は、70年代ロック、70年代Jポップに走るんだが、ジャズのままでいる時には、最近、よく「スウィング・ジャズ」に走ったりする。「スウィング・ジャズ」とは、1930年代から1940年代初めにかけて大流行したジャズの形態の一つ。スウィングのリズムを含んだ軽快なダンスミュージック的なジャズで、鑑賞用のジャズとしては、最初の形態だろう。

その後のビ・バップやハード・バップやモード・ジャズとは比べものにならないほど、アレンジも和音もシンプルで、コード進行だってシンプル、グループサウンズの展開だって、至って「シンプル」。「スウィング・ジャズ」には、独特のリズム感と独特のアレンジの傾向があって、聴いていると直ぐに「スウィング・ジャズ」だと判る特徴的なもの。

この独特のリズム感と独特のアレンジの傾向が癖になり、シンプルなアレンジや和音、コード進行が心地良かったりする。まあ、しばらく聴き続けると、独特のリズム感と独特のアレンジの傾向が「金太郎飴」で耳につくようになり、シンプルなアレンジや和音、コード進行に飽きてしまったりするんやけどね・・・(笑)。

とにかく、ジャズの第一線の演奏を聴きまくって、ちょっと耳が疲れたりした時には、この「スウィング・ジャズ」的雰囲気の演奏が良い。このところ良く聴くアルバムが『Art Tatum/Benny Carter/Louis Bellson』(写真左)。ジャズピアノの神様、Art Tatum(写真右)のリーダー作である。
 
Tatum_carter_bellson
  
Benny Carter (as), Art Tatum (p), Louis Bellson (ds)の変則トリオの演奏。なんとベースがいない。ジャズ・ピアノの神様、アート・テイタムがその左手で、ベースラインも合わせて弾いていたりする。

典型的な「スウィング・ジャズ」的雰囲気の演奏なんだが、録音時期は1954年6月。時代はハード・バップ時代である。そんなハード・バップな時代に、カーター、テイタム、ベルソンという、スウィング・ジャズの時代から第一線で活躍してきたベテラン・ジャズメンが演奏する「スウィング・ジャズ」。

そこはかとなく、ハード・バップの影響も見え隠れして、本家本元の「スウィング・ジャズ」よりもモダンで洒落ている。スウィング・ジャズ独特のリズム感と独特のアレンジの傾向がベースとなった、スウィング・ジャズ独特の音の響きが前面に出てはいるが、不思議と古さは感じない。

カーターのアルトが吹きまくり、テイタムのピアノが弾きまくる。特に、テイタムのピアノは凄いテクニック。さすがは、ジャズ・ピアノの神様である。あまりに弾きまくっているので、「うるさい」という向きもあるが、僕はそうは思わない。これだけのテクニックで弾きまくることの出来るピアニストはそうはいない。クラシック音楽のピアニストの世界と肩を並べるだけのテイタムのテクニックは、やはり傾聴に値する。

徹頭徹尾、モダンで洒落た「スウィング・ジャズ」って感じで、良い雰囲気のアルバムです。収録された曲もジャジーでキャッチャーで、実に聴きやすいものばかりです。ふふん、と鼻歌まじりに聴き進めて、気が付くと2〜3回と繰り返し聴いていたりするから「あら不思議」(笑)。

疲れた時には、ちょっと目先、いや耳先を変えて、日頃、あまり聴かないジャンルの音楽を聴くのが良い。最近の僕のお勧めは、モダンで洒落た「スウィング・ジャズ」。アート・テイタムやルイ・アームストロング、ベニー・グッドマンがお気に入りになりつつあります。
 
 
 

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