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2012年2月25日 (土曜日)

ロッドのボーカル最高峰アルバム

土日は、70年代ロック・Jポップの日。今日は、ロッド・スチュワート。ロッドのアルバム聴き直しを久し振りに再開する。

今日のアルバムは『Foot Loose & Fancy Free』(写真)。邦題は『明日へのキックオフ』。リアルタイムで、このアルバムを聴いていた僕にとっては、この邦題の方がピンとくる。

このアルバムは、1977年の作品で、全英3位・全米2位にランクイン。惜しくも、全英全米共に一位を逃している。特に、ソロ3作目の『Every Picture Tells A Story』から始まり、『Never A Dull Moment』『Smiler』『Atlantic Crossing』『A Night on the Town』と5作連続で獲得してきた全英一位の座を逃している。

しかし、このソロ8枚目の『Foot Loose & Fancy Free』はロッドのボーカリストとしての最高傑作である。ソロ・デビューアルバム『An Old Raincoat Won't Ever Let You Down』から始まり、米国に渡る直前の『Smiler』辺りから積み上げてきた、ロッドの大好きなR&B、ロックンロール、ゴスペル、ファンク、そして、カントリー&ウエスタンなどを趣味良くブレンドした、米国ルーツ・ミュージックの要素を反映した音作りが完成の域に達している。

収録されているどの曲も非常に出来が良く、聴き応えがある。当然、ロッドのボーカルも絶好調。特に、冒頭の「Hot Legs」のむっちゃ格好良いロックンロール、続いて2曲目の「You're Insane」の渋くてパンチの効いたR&B。そして、絶品のバラード曲、3曲目の「You're In My Heart (The Final Acclaim)」。この冒頭の3曲だけでも、このアルバムの出来の良さが良く判る。
 
Foot_loose_fancy_free
 
加えて、優れたアレンジが、このアルバムの魅力を更に高めている。その優れたアレンジの一例が『You Keep Me Hangin' On』。このシュープリームスがオリジナルのコッテコテのR&B曲を、メリハリの効いた、ストレートで劇的な展開のロック曲に仕立て直している。ここまで優れたアレンジを施されると、このシュープリームスの名曲が、ロッドのオリジナル曲の様に響く。

そして、極めつきの名曲がラストを飾る「I Was Only Joking」。邦題は「ただのジョークさ」。この曲は歌詞良し、曲良し、アレンジ良し、演奏良し。全てが良い、奇跡の様な楽曲である。アコギのソロからストロークへ展開する印象的な前奏からして、もう「これは凄い曲に違いない」という気分にさせてくれる。そして、あのロッドの「しわがれ声」で訥々と歌い出すところなんぞはゾクゾクする。

曲の中間部分、リズムが弾け、テンポが上がって、エレギの伸びのあるソロが入ってくる所なんぞは「快感」である。聴く度に、今でもゾクッとする。なんといっても、エレギの伸びのある音が素晴らしく官能的で刺激的。この昼間部の長い間奏がハイライト。この演奏は素晴らしい。そして、静寂に立ち返り、訥々としたロッドのしわがれ声が、悲しい恋の終わりを呟くように歌い上げる。涙無くしては聴けない絶品である。

バンドとしての一体感も抜群。全編に渡って、カーマイン・アピスのドラミングがバンド全体の演奏を引き締めています。いわゆる「ロッド・スチュワート・バンド」の演奏が光ります。ちなみにパーソネルは、ビリー・ピーク(g)、ジム・クリーガン(g)、ゲイリー・グレインジャー(g)、フィリップ・チェン(b)、ジョン・ジャーヴィス(key)、カーマイン・アピス(ds) の6人。トリプル・リード・ギターの編成が際立ちます。

このソロ8枚目の『Foot Loose & Fancy Free』はロッドのボーカリストとしての最高傑作。ロッドのロック・ボーカリストとしての最高の姿がこのアルバムに記録されていると思います。ポップス・ファンの方々は一度、聴いてみて欲しい。70年代ロック者の方々には「マストアイテム」です。
 
 
 

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Fight_3

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