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2012年2月22日 (水曜日)

ジャズ喫茶で流したい・35

当ブログでは、幾つかの特集シリーズがあります。右の「カテゴリー」にあるのですが、「こんなアルバムあったんや」や「ジャズ喫茶で流したい」や「ピアノ・トリオの代表的名盤」、「ビッグバンド」等がそうです。

右の「カテゴリー」から選んでクリックすれば、そのカテゴリーに該当する記事が検索されて表示されます。特に「ジャズ喫茶で流したい」や「ピアノ・トリオの代表的名盤」は、ジャズ初心者の方々でも十分楽しめるアルバムをご紹介していますので、楽しんで頂ければと思います。

今日は、その「ジャズ喫茶で流したい」シリーズの第35回目。小粋なピアノ・トリオ盤をピックアップしました。

さて、デビッド・マシューズといえば、フュージョン界で、その作品数たるや、相当数にのぼるフュージョン界指折りの売れっ子コンポーザー&アレンジャー。

1970年代のフュージョン全盛時には、相当数の企画物を統率、その素晴らしい内容と成果から、以降、その名を不動のものとしている。そして、1980年代に入ると、ビッグバンドの総帥として、数々のヒット・アルバムを輩出、純ジャズの世界では「マンハッタン・ジャズ・クインテット」というバップ・スタイルのコンボを指揮し、数々のヒット作を制作してきた。

そんなマシューズが、活動25周年目、ピアノ・トリオ・スタイルでのアルバム録音を行った。その記録がこの『Billy Boy』(写真左)。ちなみにパーソネルは、David Matthews (p), Michael Moore (b), Dave Weckl (ds)。1986年7月の録音。
 

Matthews_billy_boy

 
収録された曲を見ると、また、日本のレコード会社の好きな企画物か、と眉を曇らせる方もいらっしゃるかと思う。正に、耳にタコな、ジャズ・スタンダードの名曲ばかりがずらりと並ぶ。が、意外や意外、その内容はピアノ・トリオとしてなかなかのものである。

実は、彼は右手が不自由で、その右手の人差指と左手でピアノを弾きます。でも、そういうことはまったく気がつかないほど、フレーズの組み立てとコンピング(コードのバッキングのこと)の入れ方が上手い。上手く間を活かしたシングルトーンと合わせて、完全にマシューズのピアノの個性として見事に成立しています。

そんなマシューズのピアノが、アタックの強いシングル・トーンと絶妙の間で入る。そして、アタックの強いブロックコード。全体の印象は「実にシンプル」。アタックの強いシングルトーンが実に印象的。それでいて「間」の取り方が絶妙。それぞれの演奏に「ため」が出来て、実に味わい深く、スペースを巧く使ったピアノ・トリオとでも表現できる名演を繰り広げる。

また、「耳にタコな、ジャズ・スタンダードの名曲ばかりがずらりと並ぶ」と書いたが、そこは、売れっ子アレンジャーのマシューズのこと、ひとヒネリもふたヒネリも入れた、マシューズならではの、新鮮で耳あたりの良いアレンジで、決して聴き手を飽きさせないところはさすが。アルバムに収録された、どの曲をとってみても、ピアノ・トリオ演奏の愉しさを満喫できる。

サイドメンのベースのマイケル・ムーア、ドラムスのデイブ・ウェックルも好演しており、マシューズの特徴的なピアノを、邪魔にならず、かといって、目立たないと言うわけではなく、主張するところはしっかりする、というような、彼らの優れたサポートがよりこのアルバムの演奏を引き立たせている。

ジャケットもなかなか秀逸で、ピアノ・トリオの入門盤として、大推薦のアルバムである。

 
 

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Fight_3

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