Tower of Powerの真骨頂
Tower of Powerは、70年代初頭のオークランドをベースにしたさまざまなバンドで構成された、ロック・ホーン・バンド、若しくはR&Bのバンド。僕は、このTower of Powerというバンドが大好きだった。というか、今も好きである。
Tower of Powerって本当に良い。ブラス・ロック+R&B+クロスオーバー=Tower of Power。Tower of Powerって、その音楽性が楽しい。 ファンキー、ブラス、ソウル、ジャズ、ロック、それぞれの音楽の要素がごった煮になった個性は唯一無二。Tower of Powerならではのものである。
そんなTower of Powerをとことん感じることが出来るアルバムが、1973年発表の彼らのサード・アルバムである『Tower of Power』(写真左)。自らのバンド名をシンプルにタイトルにあしらったアルバムであるが故に、Tower of Powerの個性が全開のR&B+ブラスバンドの秀作である。
一糸乱れぬ高度な演奏テクニックを誇るホーンセクションとR&B風なコーラス、音数が多くタイトで超絶技巧なリズムセクション。基本はファンクネス。とことんファンキーなリズム&ビートが最大の魅力。
この「どファンク」っぽさを聴けば、R&Bが基調と思いきや、ロック寄りのアプローチやゴスペルチックなハーモニーも入って、ファンキー、ブラス、ソウル、ジャズ、ロック、それぞれの音楽の要素がごった煮になっているところがTower of Powerの真骨頂。
「どファンク」で楽しい楽曲の合間を繋ぐように配置されているバラード系の楽曲も凄く出来が良い。R&Bの良いところをパクッて、キャッチャーなフレーズを散りばめたムード満点なバラード曲。これがまた実に「良い」のだ。
この彼らのサード・アルバムである『Tower of Power』、このアルバムで彼らはその音楽性をを明確にした。ブルースからファンクへの転身。ブラスアレンジの確立。音数が多くタイトで超絶技巧なリズム&ビート。後のAORの到来を予知した様な、甘めのR&Bばりのボーカル。「これぞTower of Power」的な音がぎっしりと詰まっていて、聴いていてとても楽しい。
日本ではジャンル不詳のバンドとして、レコード屋では、ある時は「R&B」、ある時は「ソウル」、ある時は「ロック」、ある時は「ブラコン」、ある時は「ジャズ」と、Tower of Powerは様々な音楽ジャンルにたらい回しにされた不幸なバンドではあるが、この個性的なファンクネスは癖になる。
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