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2012年1月13日 (金曜日)

久し振りにスイング・ジャズ

ふと思い立って、久し振りにスイング・ジャズが聴きたくなった。と言っても、1958年11月、ハードバップ時代のど真ん中に録音された、スイング・ジャズを振り返ったハードバップ・ジャズである。

Benny Carter(ベニー・カーター)の『Swingin' The '20s』(写真左)である。ベニー・カーターは、スイング時代に大活躍した、米国NY生まれのアルト・サックス、クラリネット、トランペット、トロンボーン、そしてピアノと多くの楽器を演奏するマルチ・プレイヤー兼、作曲家兼、バンドリーダーである。

そのベニー・カーターが、1920年代のスイング・ジャズ時代の名曲を、1958年というハードバップ全盛期に再演したアルバムが、この『Swingin' The '20s』。ちなみにパーソネルは、Benny Carter (as,tp), Earl Hines (p), Leroy Vinnegar (b), Shelly Manne (ds)。なかなか豪華なメンバーである。

ベニー・カーターとアール・ハインズがスイング時代を駆け抜けたベテラン、そして、ベースのリロイ・ビネガーとドラムのシェリー・マンはハードバップど真ん中な人。このなかなか考えた人選で、スイング・ジャズ時代の名曲を、ハードバップの流儀に乗りながら、スイング・ジャズの雰囲気をそこはかとなく漂わせる、これまたなかなか「粋な」ジャズを聴かせてくれる。

演奏される「音」そのものは新しい。1958年の「ハードバップな音」である。しかし、演奏される雰囲気はスイング・ジャズ。このアルバムの良さはそこにある。古くない、溌剌とした「覇気」が感じられる、結構尖ったスイング・ジャズの演奏集である。

Swingin_the20

ベニー・カーターはアルトもペットもガンガンに吹きまくっていて、ちょっと五月蠅いくらい。もう少し優しく、もう少し緩く演奏して欲しい、なんて思うんだが、このガンガンに吹くカーターが、このアルバムの「溌剌さ」を現出しているので、あんまり文句も言えない。

併せて、ピアノのハインズも結構ガンガンに弾きまくっている。これはこれで、やっぱり、もう少し優しく、もう少し緩く演奏して欲しい、なんて思うんだが、思いっきり吹くカーターに対抗するには、ガンガン弾きまくるしかない訳で、これはこれで、あんまり文句も言えない。

そんな、ガンガンに吹いたり弾いたりする、スイング時代を駆け抜けたベテランのバックで、ベースのリロイ・ビネガーとドラムのシェリー・マンは、実に趣味の良い、実に小洒落たバッキングを展開してみせる。さすが、西海岸ハードバップの中核ジャズメンの二人である。

1958年の最新の「ハードバップな音」を駆使して、1920年代のスイング・ジャズをバッキングする。このハードバップとスイング・ジャズの融合がこのアルバム『Swingin' The '20s』の良いところ。
 
確かに、ベニー・カーターのアルトとペットは、ちょっと五月蠅いですが、カーターのソロのそこかしこに漂うスイングの香りは捨てがたい魅力があります。

たまには、スイング・ジャズも良いなあ。リラックスできて心地良し。

 
 

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