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2012年1月27日 (金曜日)

とてもポップな「泣きのギター」

泣きのギター「エリック・ゲイル(Eric Gale)」。この人のギターは、ファンキーでメロウ、ブルージーで「むせび泣く」ように音が伸びる「泣きのギター」が個性。

エリック・ゲイルのソロアルバムは、この「泣きのギター」と「ポップでソフト&メロウなフュージョン・ジャズ」の両方が楽しめる。そんなゲイルの6枚目のリーダー作、1981年リリースの『Blue Horizon』(写真左)。この『Blue Horizon』は、「ポップでソフト&メロウなフュージョン・ジャズ」に一番振れたアルバムである。

冒頭のタイトル曲のイントロから、もう既に「ポップ度全開」である。しかし、ゲイルの泣きのギターは健在。ポップなアレンジに乗って、ちょっとトロピカルな雰囲気で、ゲイルのギターが「泣く」。アレンジと言えば、ゲイルのアルバムには珍しく、アレンジの担当が「ボブ・ジェームス」では無い。このアルバムはゲイルのセルフ・プロデュース。

2曲目「Wait Until The City Sleeps」はボーカル曲であるが、ここまで来ると「ポップ化」も度が過ぎているんではないか、と言いたくなる。間奏のゲイルのギターは、ファンキーに「泣いている」んだが、ボーカルがなあ。上手くない。ちょっと単調過ぎる。

で、3曲目の「When Tokyo? 」は打って変わって、ファンキーかつブルージーな、そして、スパニッシュな雰囲気がご愛嬌の、ゲイルがキターを弾きまくるインスト・ナンバーに、前曲への怒りも治まる。ゲイルの泣きのギターは独特の音色。少し霞んでくすんだファンクネス漂う音色は独特の個性。

そして、4曲目の「Mako D'Amour」のコテコテのラテン調の演奏に、再び怒りがこみ上げてくる(笑)。ここまでくると、やり過ぎである。これって、もはやジャズではない。ラテン調の軽音楽である。でも、ゲイルのギターは「泣いている」。こんな泣き方せんでもええのになあ(笑)。とにかくアレンジがチープである。

Gale_blue_horizon

そう言えば、5曲目「Clock-A-Pa」、6曲目の「Call Me At The Same Number」のレゲエ調のナンバーも明らかにアレンジがチープ。このアルバムの中で、イマイチの響きの演奏は、どれもがアレンジがチープ。

どうも、ゲイル自身のセルフ・プロデュースに問題があるようだ。 ジャズメン自らのセルフ・プロデュースが如何に難しいかを、このアルバムを聴いて再認識した。やはり、プロデュースとアレンジは才能に負うところが大きい。

4曲目でずっこけ、5曲目、6曲目の不完全燃焼的なチープでレゲエな演奏に落胆し、やけっぱちになりながら、ラストの「97th & Columbus」のイントロの部分を耳にして、「んっ」と身体を乗り出す。そして、快調に飛ばすが如くゲイルのギター・ソロが泣きまくり、バックのリズム・セクションは、ファンキーな縦ノリに揺れる。これって、スタッフやん。

ラストの「97th & Columbus」は凄い。疾走感溢れる、縦ノリのファンクネス。往年のスタッフ的演奏の再現である。このナンバーは素晴らしい。この『Blue Horizon』というアルバム、このラストの「97th & Columbus」の素晴らしい演奏に救われる。

でも、このゲイルの『Blue Horizon』って、1981年のリリース当時には、結構、聴いた盤なんですよね(笑)。やはり、時代がソフト&メロウの時代で、アレンジの出来も、当時としては平均点的な出来なので、リリース当時は「あら」が見えなかったんでしょうね。

今の耳には、このアルバムを全編通して聴くのはちょっと辛い。1曲目の「Blue Horizon」、3曲目の「When Tokyo? 」、そして、ラストの「97th & Columbus」、この3曲は絶対お勧めなんですがね〜。でも、ポップでソフト&メロウなフュージョン・ジャズがお好きな方には良いかも。僕にはちょっと甘すぎます(笑)。

 
 

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