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2011年12月 2日 (金曜日)

クールな響きのオルガン・ジャズ

従来、オルガン・ジャズは「コテコテ」である。1950年代後半、オルガン・ジャズの祖、ジミー・スミスが出現してから1980年代に至るまで、基本的にコッテコテのファンキーな雰囲気が溢れんばかりの演奏が身上のアルバムが多い。

しかし、最近になって、このコッテコテな「どファンキー」路線とは正反対の、耳当たりが良く、クールな響きを身上とする、それでいてそこはかとなくファンキーさがほのかに漂うオルガン・ジャズのアルバムがリリースされるようになってきた。

今回、新譜として聴いた、Deep Blue Organ Trioの最新作『Wonderful!』(写真左)などは、そんな、耳当たりが良く、クールな響きを身上とする、それでいてそこはかとなくファンキーさがほのかに漂うオルガン・ジャズの部類にあたる。Deep Blue Organ Trioとは、2004年から活動するハモンドオルガン・ギター・ドラムストリオ編成によるバンド。ちなみにパーソネルは、Chris Foreman (org・写真右), Bobby Bloom (g), Greg Rickingham (ds)。オーソドックスな編成である。

しかし、この最新作『Wonderful!』は、とにかく演奏全体の雰囲気としては、耳当たりが良く、クールな響きが中心。決して、ファンキーさが耳につかない。といって、じゃあ軽音楽的な軽さかと言えば、そうでは無く、しっかりと伝統的なオルガン・ジャズしているところは好感の持てるところ。

Dbot_wonderful

これだけ、耳当たりが良く、クールな響きが中心な演奏であれば、演奏する曲もしっかり選ばなければ、アルバム全体の印象が散漫になる。そこは百も承知とばかり、このDeep Blue Organ Trioの最新作のアルバム全体の選曲を見渡すと、いや〜「さすが」と感心してしまう。

今やR&Bの大御所、スティービー・ワンダーの名曲を趣味の良いアレンジでカバーした「スティービー・ワンダーの名曲カバー集」なのだ。アルバムの選曲を見渡すと、なかなか良い選曲をしているなあと感心する。この選曲だとどの曲もメロディーが印象的で、スティービー・ワンダーの曲を知らない世代でも十分に楽しめる。

演奏としても、トリオを構成するそれぞれのメンバーが健闘しており、フォアマンのハモンドオルガンの活躍のみならず、終始安定してリズム線をキープするロッキンガムのドラム、オルガンのバックで、おきまりの裏旋律を取るブルームのギター、3者それぞれの演奏が秀逸。特に、ロッキンガムのドラムは演奏全体の「趣味の良いノリ」と「そこはかとないファンキーさの表現」に貢献している。

耳当たりが良く、クールな響きが中心なオルガン・ジャズなので、聴き流し、ながら聴きに最適。とりあえず、何か流しておこうか、という時に「つい手が伸びる」、小気味の良いオルガン・ジャズ盤です。

 
 

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