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2011年10月 2日 (日曜日)

Pink Floyd・『Live at Pompei』

ピンク・フロイドの最新リマスタリング・シリーズがリリースされた。我が家にも、スタジオ録音14タイトルのリマスター盤が全て梱包された「Discovery Boxset」がやってきた。『原子心母』『おせっかい』『狂気』『炎』の順に楽しんできた。次は『ウマグマ』から遡ろうかと思っている。

今日、大震災に被災した折、崩壊した書庫の復元時に無用の長物として問題となったレーザーディスク(LD)を整理することにした。100枚程度あるんだが、半分は既にDVDで買い直していたので、即、破棄処分。残りの半分は、音楽系のライブ盤LDがほとんど。その中に、ピンク・フロイドのLDを見つけた。

そのLDとは『ピンク・フロイド ライブ・アット・ポンペイ(Pink Floyd Live at Pompei)』(写真左)。イタリアのポンペイにある遺跡で、無人の観客という状況でライブを行うという趣向の映像ドキュメンタリーである。

懐かしいなあ。僕はこの映像を、記憶が定かでは無いが、高校時代に、映画館でのフィルム・コンサートか、NHKでの「ヤング・ミュージック・ショー」での再放送で見た。当時は、この映像と演奏の融合というイメージに心底たまげた。というか、ビックリした。ドップリはまったなあ。

演奏の流れは、オープニングは「エコーズ、パート1」(「エコーズ」の前半部)。後を継いで「ユージン、斧に気をつけろ」「神秘」「吹けよ風、呼べよ嵐」「太陽讃歌」「マドモアゼル・ノブルス」と続き、ラストは「エコーズ、パート2」(「エコーズ」の後半部)で締めくくられる。
 
Pf_live_at_pompei
 
どこまで本当のライブ演奏なのか、疑わしいところもあるが、もともとこの映像は「映像と演奏の融合」という部分に力点があるので、細かいことは言わない。今となっては、映像のレベルは明らかに低いが、この映像が公開されたのが、1972年ということを考えると、当初目的である「映像と演奏の融合」という点では一定の成果を挙げている。

このLDに関しては、1972年後半の『狂気』の収録風景やバンドメンバーに対するインタビュー(但しリック・ライトは無い)も挿入されており、特に『狂気』の収録風景には感動した。こうやって、ピンク・フロイドの音は創られていくんや、と唯々感動を持って、あんぐりと口を開けながら、感じ入って見ていたなあ。

ピンク・フロイドの演奏風景としては、かなりぎこちなさは残る。叙情的な演奏が大本を占めるので、パフォーマンス的には、ドラムのニック・メイスン以外はあまり目立たない、というか動かない(笑)。逆に、ニック・メイスンのドラミングの姿がかなりフィーチャーされており、ニック・メイスン的には「おいしい」ライブ盤LDとなっている。

とにかく懐かしい映像だ。ピンク・フロイドのバンドとしてのイメージを掴むには、格好の「古典的映像」であることは間違い無い。今となっては、完全に「歴史がかったセピア色」な映像ではあるが、当時の「プログレ」を十分に感じることができる。高校時代、僕たちはこの「音世界」に夢中になっていたのだ。
  
今日は、50枚ほど、音楽系のLDが発掘されたので、LDプレイヤーが壊れるまで、暇を見つけては見直してみようか、と思っています。意外と貴重な映像モノもあるので、ちょっと楽しみではあります。

  
 
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