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2011年9月 6日 (火曜日)

ナベサダさんの第2の出発点

ジャズを聴き始めた大学時代、渡辺貞夫さんの存在は、日本人の僕にとって「励み」になる存在だった。

ジャズは本来、米国黒人のものであって、日本人にとっては遠い存在なのでは、という想いがあった。しかし、渡辺貞夫さんや秋吉敏子さんの存在と活躍は、ジャズは米国だけのものでは無い、ジャズは世界の皆で共有できるものなんだ、という想いを強く持たせてくれた。

渡辺貞夫さん、愛称ナベサダさん。ナベサダさんのジャズの個性の一つに「ワールドミュージック系フュージョン」っていうのがある。『Kenya Ya Africa』辺りから、アフリカのネイティブ・ミュージックを取り入れた、ナベダサさん独特の「ワールドミュージック系フュージョン」が展開されていた。

そんな「ワールドミュージック系フュージョン」の集大成が、『 Pamoja(パモジャ)』(写真左)である。米国留学から日本に戻り、日本の中で活動し、「ワールドミュージック系フュージョン」を自家薬籠中のものとした。その成果が、この 『 Pamoja(パモジャ)』の中にぎっしりと詰まっている。

1975年10月27日、東京の読売ホールでのライブ録音になる。ちなみにパーソネルは、渡辺貞夫 (as,fl,) , 福村博 (tb) , 増尾好秋 (g), 本田竹曠 (p) , 鈴木勲 (b) , 村上寛 (ds) , 富樫雅彦 (per)。当時の日本ジャズ界の腕利きばかりがズラリと並ぶ。
 
Pamoja
 
冒頭の「Vichakani」から、ナベダサさん独特の「ワールドミュージック系フュージョン」が炸裂である。バックの演奏もレベルが高い。このライブ演奏を聴いて、1970年代後半、日本のジャズ演奏のレベルは米国のレベルに追いついた、と実感したものだ。ちょっと野暮ったい面も見え隠れするが、演奏全体は堂々としたものだ。素晴らしい。

続く「Musitoni」「Pamoja」もナベダサさん独特の「ワールドミュージック系フュージョン」がてんこ盛り。バック演奏の健闘も含め、ナベサダさんのアルト・サックスの切れ味抜群。日本での活動の集大成とも言える熱演である。

この『 Pamoja(パモジャ)』は、日本が誇るジャズ・レーベル、イースト・ウィンド移籍後の初のライブ・レコーディングでもある。この後、ナベサダさんは、このイースト・ウィンドに、優れたリーダー作を多々残してくれた。

この『 Pamoja(パモジャ)』を第2の出発点として、ナベダサさんは米国に渡る。そして、米国フュージョンの名プロデューサーの一人、デイブ・グルーシンと組んで、『My Dear Life』を制作する。この『My Dear Life』は、ナベダサさん独特の「ワールドミュージック系フュージョン」と、ナベサダさん独特の「米国フュージョン・ジャズ」の架け橋に位置づけられるアルバム。ナベサダさんの「Pacific Crossing」である。

そして、デイブ・グルーシンと組んで、米国フュージョン・ジャズの名作『California Shower』をリリースする。そして、ナベサダさんの「米国フュージョン・ジャズ」の世界での快進撃が始まるのだ。 

 

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Fight_3
 
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