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2011年9月29日 (木曜日)

9月28日、マイルスの命日

1991年9月28日、ジャズの帝王マイルス・デイヴィスの命日である。あの日はショックやったなあ。ジョン・レノンの命日に匹敵する衝撃だった。早20年が経つ。マイルスの命日になると、いつも思い出すことがある。マイルスのアルバムを自腹を切って初めて買った時のこと。

僕が初めて自腹を切って買ったマイルスのアルバムは『Circle In The Round』(写真)。LP2枚組。1979年11月のことである。当時、僕はジャズ者初心者も初心者、ジャズを本格的に聴き始めて、約1年位経った頃かな。

マイルスのアルバムについては、「アガ・パン」についてはカセットテープでエアチェックして持っていた。当然、愛聴盤である。あと「ビッチェズ・ブリュー」もカセットテープでダビングして貰って持っていた。これも、当然、愛聴盤である。そんな状態の中、自腹を切って、マイルスのアルバムを自らが買ってみようと思った。

実は、この『Circle In The Round』が、未発表演奏のオムニバスとは知らなかった。というか、ジャズを聴き始めて1年も経っているのに、ジャズにはアルバムに収録されなかった未発表音源が多々存在していて、それを集めてアルバム化するなんていう、ジャズ界きっての「掟」を知らなかった(笑)。

でも、この『Circle In The Round』、スイング・ジャーナルのゴールドデスクに選定されていて、触れ込みを読むと「マイルスのアコースティック時代からエレクトリック時代のマイルスが横断して経験できる」とある。まあ、あの頃は、コンビニでバイトしていたこともあって懐は温かい。大枚叩いてLP2枚組を購入した。
 
しかし、聴いて見て、当時は「難解」だったなあ(笑)。何が良いのか判らない(笑)。でも、エレ・マイルス初期の頃の「Circle in the Round」や「Splash」「Sanctuary」「Guinnevere」が思いのほか気に入った。どうも僕の耳には、エレ・マイルスが良いらしい。
 
Circle_in_the_round

 
とにかく限りなくフリーだが、しっかりと伝統のジャズのフォーマットに則りながら、それまでに無い、全く新しい音の響きを撒き散らしているエレ・マイルスの世界。当時、没頭しました。

実は、アコ・マイルスの収録曲も隅に置けない。しかし、それが判ったのは、ジャズ者初心者の頃からずっと後のこと。

冒頭の「Two Bass Hit」は、コルトレーンもマイルスも、インプロビゼーション部の演奏がイマイチで、お蔵入りになったことも当然かと思う。しかし、次の「Love for Sale」は絶品。何故、この「Love for Sale」がお蔵入りになったのか、不思議でならない。恐らく、収録時間が11分52秒もあり、編集しようにもカットする箇所も見当たらず、このままLPに収録するには時間が長すぎる。CD時代だったなら、おそらくきっと正式なアルバムに収録されただろう。

続く「Blues No. 2」も、モード奏法を駆使したブルースで出来は良い。お蔵入りになった理由が判らない。プロデューサーのテオ・マセロが忘れていただけじゃないのかしら。

ジャズを聴き始めて1年くらい。マイルスのことも、ジャズの「掟」のことも、当時、情報不足であまり判らなかった頃。初めて自腹を切って買ったマイルスのアルバム『Circle In The Round』。今では、様々な未発表音源を詰め込んだボックス盤のリリースで、この『Circle In The Round』の存在価値は全く無くなってしまった。

でも、日本仕様のアルバム・ジャケット(写真左)を見る度、ジャズを聴き始めた、マイルスを聴き始めたあの頃を思い出す。そして、このマイルスの『Circle In The Round』は、ジャズの表現の限りない「幅」と「深さ」と。そして、マイルスの先取性と限りない芸術性の「高み」を教えてくれた、僕にとって貴重なアルバムでした。今でも「密かな愛聴盤」です。

ちなみに、この『Circle In The Round』のアルバム・ジャケットのデザインは2種類あります。左が日本盤独自のデザイン。右が米国リリースのデザイン。米国リリーズのデザインもマイルスの写真もちょっとだけ魅力的ですが、デザイン的には、圧倒的に僕は左の日本盤独自のデザインが好みです。格好良いやないですか。

 
 

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