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2011年8月 2日 (火曜日)

ディスコの「エレ・ハービー」

ハービー・ハンコックは、意外と多種多様な音楽ジャンルに手を出すタイプ。風貌からか、純ジャズ一本って感じがするが、1970年代はカメレオンの様に、あれこれと様々なジャンルに手を出しては物議を醸し出していた。

ここに『Feets Don't Fail Me Now』(写真左)というアルバムがある。19781月のリリース。世はディスコ・ブーム。ディスコ・ブームに乗っかった、売れ線を狙ったハンコックのディスコアルバムと言う評価がありますが、そうではないでしょう。ハービー・ハンコックが売れ線を狙うなどという、商魂逞しい発想はしないだろう。

でも、確かにこのアルバムは、ディスコのリズム&ビートを大々的にフューチャーしている。しかも、前作『Sunlight』で採用したボコーダーも大々的にフューチャーしている。それだけ見れば、このアルバム、ハービーのディスコ・アルバムという感じがするんだが、それがちょっと違うんですよね。僕からすれば・・・。

まず1曲目の「Knee Deep」の存在が良くない。完全にディスコ・ミュージックを狙っている。シングルカットしてヒット狙いって感じがバンバンにする楽曲で、これは完全に「ハービーらしくない」。しかも、ボコーダーをメイン・ボーカル代わりに活用しているので、中途半端なこと、この上ない。

Feets

しかし、2曲目からがハービーの本領発揮。2曲目の「Honey from the Jar」は、極上のスローバラード。雰囲気的にはディスコというよりは、極上のフュージョン・ジャズ。ボコーダーの使い方も趣味が良く、シンセの使い方もセンスが良い。さすがハービーと思わせる魅力的な楽曲である。

以降、ディスコ・ミュージックと解釈すると「中途半端で踊れない」、フュージョン・ジャズと解釈すると「センスの良い楽曲」がズラリと並ぶ。そう、このアルバムは、ディスコのリズム&ビートを拝借したフュージョン・ジャズと解釈すると合点がいく。恐らく、デューク・ジョーダンらのディスコ・フュージョンが「プロトタイプのイメージ」にあったんだろうが、ハービーの手になると、ディスコ・フュージョンでは無く、ディスコのリズム&ビートを拝借したフュージョン・ジャズとなるのがご愛嬌。

確かに、このアルバムをディスコ・ミュージックとしては、心ゆくまでは踊れないよな。ディスコのリズム&ビートが主役ではないからね。ディスコのリズム&ビートが楽曲演奏のベースになっているが、それに乗る旋律はフュージョン・ジャズ。演奏の底にジャズのテイストが息づいていて、やっぱりこのアルバムは、ディスコのリズム&ビートを拝借したフュージョン・ジャズ。

次作『Monster』と合わせて、ディスコのリズム&ビートを拝借したフュージョン・ジャズとして、気楽に楽しめる「エレクトリック・ハービー」と言えます。決して、「ハービーが奏でるディスコ・ミュージック」と解釈してはいけません。

 

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