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2011年8月27日 (土曜日)

新生オールマンズの傑作ライブ

先週に続いて、オールマン・ブラザース・バンド(以降「オールマンズ」と略)のお話を・・・。

メンバー間の音楽的な意見の相違、個人的対立が顕在化し、1976年、バンドは解散。グレッグとベッツはソロ活動へ、その他の主だったメンバーは「シーレベル」というバンドを結成。「あ〜、これでオールマンズも終わったなあ」と感慨深く思ったものだ。

しかし、その2年後の1978年、グレッグがベッツに和解を呼びかける形でバンドを再結成。ベース、ギターを補充し、1979年にはアルバム『Enlightened Rouges』をリリース。が、この後、デビュー当時から所属していたキャプリコーン・レコードが倒産。ここでも、オールマンズはついてないなあ、と思う。バンドはアリスタに移籍、更に2枚のアルバムをリリースするが、バンドは1982年に再度解散。今度こそ、「あ〜、これでオールマンズも終わったなあ」と思った。

が、しかしである。1989年、ベッツのバンドにいた、ウォーレン・ヘインズ (g)、アレン・ウッディ (b)、ジョニー・ニール (key) を加え、バンドを再々結成。エピックと契約し、翌1990年『Seven Turns』をリリース。このニュースには、さすがのオールマンズ・マニアの僕も興ざめした。どうせ、また解散するんだろ、とほとんど興味を示さなかった。

しかし、この『Seven Turns』は往年のオールマンズのポテンシャルを取り戻していた。その『Seven Turns』の素晴らしさについては、2011年1月12日のブログ(左をクリック)を参照頂きたい。その『Seven Turns』で、本当の「復活」を遂げたオールマンズ。続いて『Shades of Two Worlds』をリリース。そして、この再々結成オールマンズの「真の復活の姿」を示した傑作ライブが登場する。

そのタイトルは『An Evening with the Allman Brothers Band』。1992年に『First Set』、1995年に『2nd Set』がリリースされている。それぞれCD1枚なので、この『First Set』(写真左)と『2nd Set』(写真右)と併せて、新生オールマンズの2枚組ライブとして捉えることができる。
 
An_evening_with_abb
 
このライブ盤2枚の内容が素晴らしい。初代オールマンズの伝説のライブ盤『At Fillmore East』の内容に匹敵する内容である。演奏するメンバーのモチベーションも高く、適度なテンションを張りながら、アドリブのイマージネーションも豊か。決して緩むところの無い、タイトでメリハリの効いた、素晴らしいサザン・ロックが展開される。

オールマンズの真の復活の原動力については、まずは、新ギタリスト、ウォーレン・ヘインズの加入に尽きる。オールマンズの生え抜きギタリスト、ディッキー・ベッツの相方として、つまりは、初代オールマンズの伝説のギタリスト、デュアン・オールマンに相対する役柄として、オールマンズに参加した形になる。あのデュアンの代わりである。それは余りに重荷やろう、と思っていたが、それは大きな勘違い。

このライブ盤CD2枚を聴けば良く判るのだが、ウォーレンのギターの腕前は、デュアンに匹敵する。言い切ってしまっても良い。特に、スライド・ギターの腕前は凄い。スライド・ギターの腕前はデュアンと肩を並べるレベル。ウォーレンのギターはデュアンに比べて滑らか。ワイルド感についてはデュアンに譲るが、疾走感、爽快感はウォーレンのギターは決してデュアンに引けを取らない。

そして、ジェイモーとブッチ・トラックスのダブル・ドラムが素晴らしい。このダブル・ドラムのタイトでダイナミックなリズム&ビートが、往年のうねるようなオールマンズ独特の「ノリ」を再現してくれる。このオールマンズ独特のリズム&ビートが、ギターの次にオールマンズに必須な要素。

優れたギタリストの加入、オールマンズ独特のリズム&ビートの再建。そこの2つの「真の復活の原動力」をしっかりと確認し、心ゆくまで楽しむ事が出来る。往年のオールマンズのライブ感が完全復活し、演奏の部分部分では、初代オールマンズよりも発展、伸張している要素もあって、決して「昔の名前で出ています」という懐メロ感は全く無し。新生オールマンズは、現代のロック界で、他の若きバンドとも十分に渡り合える、十分なポテンシャルを保有していることを、このライブ盤は証明しています。

収録曲も新生オールマンズと初代オールマンズの名曲をチョイスしていて、聴いていてとても楽しい。まあ、1970年代からの初代オールマンズのマニアである、私、松和のマスターとしては、『First Set』では「Blue Sky」「Melissa」「Revival」、『2nd Set』では「In Memory of Elizabeth Reed(アコギでのバージョンで渋い)」「Jessica」あたりが、懐かしさと共に、新生オールマンズのパフォーマンスが十分に楽しめます。特に「Blue Sky」と「Jessica」は絶品です。この2曲のパフォーマンスは、初代オールマンズを完全に超えています。

良いライブ盤です。『First Set』『2nd Set』共に甲乙付け難い。購入する時は2枚同時に購入することをお勧めします。レコード会社の方も、次回リイシューする時は、2in1として、CD2枚組として再編してリイシューして欲しいものです。

 

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Fight_3
 
がんばろう日本、がんばろう東北。自分の出来ることから復興に協力しよう。

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