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2011年8月26日 (金曜日)

『Beneath the Mask』は秀作だ

1990年代のエレクトリック・ジャズを代表する、Chick Corea Electric Band(以降、CCEB)の第5作目。CCEBのレギュラー・クインテットによる最後の作品。タイトルは『Beneath the Mask』(写真左)。1991年のリリース。

ちなみに、このCCEBのレギュラー・クインテットのパーソネルは、Chick Corea (key)をリーダーとして、Dave Weckl(ds), John Patitucci(b), Frank Gambale(g), Eric Marienthal(sax)。確かに、鉄壁の5人組である。
 
前々作『Eye Of The Beholder』では、エレクトリック・バンドという看板を掲げているにも関わらず、チックは、アコースティック・ピアノを弾きまくった。これでは、エレクトリック・バンドでは無く、アコースティック・バンドではないか、と思った。
 
が、この『Beneath the Mask』では、再び、エレクトリック・キーボードを多用するようになり、名実共に、エレクトリック・バンドに返り咲いた。

そして、この『Beneath the Mask』の出来は素晴らしい。僕としては、CCEBの最高傑作だと思っている。内容的には、1970年代前半のチック率いる「Return To Forever」の第2期のコンセプトを時代と共に発展させているように感じる。
 
Beneath_the_mask
 
第2期Return To Foreverは、エレギのアル・ディ・メオラを大々的にフィーチャーしていたが、CCEBは、エリック・マリエンサルのサック数大々的にフューチャーしている。グループサウンズの作りや構えは、実に良く似ている。

楽曲もキャッチャーで親しみ易い旋律を持った優れた曲が多く、とてもポップで、とても聴き易い。それでいて、エレクトリック・バンドの真髄、超絶技巧なテクニックと圧倒的な展開もきっちりと兼ね備えており、相当に高い完成度である。CCEBの円熟の極みである。

いや〜本当に素晴らしい完成度です。音楽の要素も、得意のスパニッシュ・モードから、ちょっと不得手だったファンキーなビートまで、ジャズで扱う様々な音楽の要素を巧みに取り入れている。それでいて、全く不自然にならず、しっかりとCCEBの音として昇華されているところが実に素晴らしい。

この『Beneath the Mask』は、なぜかジャズ本、ジャズ雑誌で、チックの代表作として採り上げられることが全く無いアルバムだが、どうして、第2期Return To Foreverの秀作と肩を並べるどころか、それを上回る出来の良さだと思っている。

CCEBの諸作の中でも、アコースティック・ピアノ主体の『Eye Of The Beholder』に対する、エレクトリック・キーボード主体の『Beneath the Mask』として、代表作と挙げられる優れものだと思う。
 
 

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Fight_3
 
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