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2011年7月31日 (日曜日)

The Concert for Bangladesh

『The Concert for Bangladesh(邦題:バングラデシュ・コンサート)』(写真)は、ジョージ・ハリスン主催のチャリティ・コンサート『バングラデシュ難民救済コンサート』を収録したオムニバスのライブ・アルバム。1971年12月のリリースになる。

このコンサートのライブLPは3枚組で発表された。高校生当時、LP3枚組を手に入れるなんて、夢のまた夢。お年玉を当てにして、購入するしか手が無いが、当時、他に欲しいLPが沢山あった。LP3枚組に集中投資する強い気持ちも無く、金持ちの息子の友人にこのThe Concert for Bangladesh」のLP3枚組があると聞いて、友達3人くらいと聞きに行ったのを覚えている。

冒頭の2曲にはたまげた。「イントロダクション」〜「バングラ・デューン」。ラヴィ・シャンカールのシタールの演奏。約17分弱、延々と続くシタールの演奏。これは今でも辛抱できない(笑)。CDで聴く時は必ずスキップする。これは今の耳で聴いても、歴史的な記録として以上の意味は無いように思う。本来のロック・コンサート、加えて、チャリティー・コンサートの草分けとして様子は、正式には3曲目の「Wah-Wah」からとなる。 

このLP3枚組のライブボックス盤は、不思議な内容構成をしていて、一応リーダーとしては、ジョージ・ハリスンなので、ジョージの演奏と、このチャリティー・コンサートの客演者の目玉だった、ボブ・ディランの演奏とが、ほぼ8割を占め、後は当時人気だったレオン・ラッセルが2曲ほどメドレーで顔を出す程度。もう一人の客演者の目玉だったエリック・クラプトンは麻薬禍の為、ジョージの「While My Guitar Gently Weeps」での伴奏以外は目立たない(アルバムで聴く限りですが・・・。クラプトンはディランの曲を除く全曲で演奏してますよ。どこを観てる(聴いてる)んですか、との指摘がありましたので、文末の表現を自分の印象に正しく修正しました)。
 
 Bangladesh_lp

このライブ盤収録時点で、ジョージは、まだビートルズでの自作曲が数曲程度、そして、ソロ・ワークスでの最初の大ヒットアルバムとなった『All Things Must Pass』からの楽曲しか持ち曲が無く、このライブ盤では、なんだか『All Things Must Pass』の発売記念コンサートのような演奏曲構成となっている。

逆に、ボブ'・ディランは、既に米国ロック界にて確固たる地位を築いており、当時の代表曲を5曲ズラッと連ねて、かなり充実した内容のライブ演奏になっていて、このボブ・ディランの演奏を聴く限り、リーダーのジョージを完全に食っている。それほどまでに、このライブ盤でのボブ・ディランは好調。

ちなみに、僕はジョージとスワンプの関係は、若干ミスマッチだと思っているので、どうしても『All Things Must Pass』からの楽曲のライブ演奏に対して、心から乗ることが出来ないのだ。ライブ演奏自体も、ちょっとリハーサル不足というか、ちょっと自信なさげで、スワンプ独特の泥臭さとワイルドさが希薄なのがどうも気になる。特に、レオン・ラッセルの演奏と比較すると、やっぱり、ジョージにはスワンプはとことんは合わないなあ、と感じる。憧れと実際は異なるということかなあ、とも思ったりする。

Bangladesh

しかし、この「The Concert for Bangladesh」は、チャリティー・コンサートの草分けとしての歴史的意義は大きい。特に、1970年代、国際的な情報の流通がまだまだ充実していない時代、情報不足の時代に、このチャリティー・コンサートを通じて、バングラデシュの実情を世界に伝えた意義は大きい。それは、オリジナルのジャケット写真にも表れている。この栄養失調の子供の写真はインパクトが大きかった。高校1年生の時、このジャケット写真は衝撃だった。

この「The Concert for Bangladesh」のリリースから、早40年が経った。今年で40周年。もう遠く歴史の彼方の出来事である。今の耳で聴くと音楽的価値はほぼ無くなってしまったが、歴史的価値は十分に保っている。ロックの歴史的遺産として、長く記憶されるべきLP3枚組ボックス盤である。

ちなみに、このボックス盤のジャケットデザインの変遷は不思議なものがある。LP当時は赤系の背景色に子供の写真(写真上)、CD2枚組での初リイシュー時には白系の背景色に子供の写真(写真下左)、ここまでは、背景色は変わったがデザインは同一。しかし、今では、何の変哲も無いジョージの上半身の写真がドッカリと載っかっているだけの、何の味も無いジャケットになってしまった(写真下右)。

改悪である。先にも述べたが、この子供の写真に意義があったジャケット・デザインだけに、なぜ今、ジョージの写真にすり替わったのか、理解に苦しむばかりである。

 

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コメント

クラプトンはディランの曲を除く全曲で演奏してますよ。
どこを観てる(聴いてる)んですか。

Shinichiさん、こんばんは。松和のマスターです。
 
申し訳ありません。ご指摘の通りですね。クラプトンはディランの曲を除く
全曲で演奏してますね。私の表現が正確ではありませんでした。適切な
「自らの表現」に修正しました。

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