純ジャズ的なハードで硬派な 『Focused』
梅雨時は、ハードな純ジャズより、ちょっとソフト&メロウな雰囲気漂うフュージョン・テイストのエレクトリックな純ジャズが良い。特に、丸いエッジのソフト&メロウなシンセやローズの音があって、そして、要所要所で純ジャズ的な、ピリリと締まった、ハードなインプロビゼーションがあれば言うこと無し。
2年ほど前、たまたま、iTunesを徘徊していて、このアルバムを入手して以来、気が付けば、梅雨時から夏の季節に良く聴くアルバムになっていた。Billy Cobhamの『Focused』(写真)。ちなみに、このアルバム、コブハムのアルバムの中では、かなりマイナーな扱いで、なかなかお目にかかれない(お耳にかかれない?・笑)。
1999年3月のリリース。ちなみにパーソネルは、Billy Cobham (ds,per), Randy Brecker (tp,flh), Gary Husband (key), Carl Orr (g), Stefan Rademacher (b) のクインテット構成。ランディ・ブレッカーの参加が目を惹くが、他のメンバーはあまり知らない、というか、知らない。
ちなみに、ネットの僅かな情報を辿ると、このメンバー構成はコブハムを中心として、気心知れたメンバー構成らしい。確かに、このアルバムの演奏はプレイ的にもサウンド的にも完成度が高い。なるほど、気心知れたメンバーだからこその内容ですね、うん納得納得。
1曲目の「Mirage」が良い。コブハムの特徴的なドラムに乗って、Rademacherの心地良く趣味の良いブヨンブヨンなベースが入ってきて、Husbandの印象的でメロウなシンセが入ってきて、それはそれはタイトで格好良い、ソフト&メロウながら、しっかりと硬派な純ジャズ的要素を漂わせた、極上のコンテンポラリーなジャズが展開される。
この1曲目の「Mirage」が、このアルバムの内容を代表してくれている。収録されている曲はいずれも、ちょっとソフト&メロウな雰囲気漂うフュージョン・テイストのエレクトリックな純ジャズ。要所要所で、ハードで硬派な純ジャズ的なインプロビゼーションが展開されていて、それがまた「癖になる」。
ランディ・ブレッカーのペットが好調。純ジャズ的なハードで硬派なランディのペットを堪能できるということだけでも、このアルバムの価値がある。
千手観音ドラマー、コブハムのコンテンポラリー・ジャズな一枚。Randy Breckerのペットが輝き、Gary Husbandのシンセがセンス良し。Carl Orrのギターがモダン。梅雨時から夏の季節にピッタリなアルバムです。
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