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2011年6月20日 (月曜日)

そろそろ、ボサノバジャズの季節

そろそろ夏至である。日本は基本的に梅雨の季節。それでも、梅雨の晴れ間には、力強い夏の日差しが射し込み、湿気は多いが、ちょっと涼しい風が吹く。こんな季節には、決まって、ボサノバ・ジャズが聴きたくなる。
 
なんでかなあ。梅雨空にボサノバ・ジャズって、なんだか合わないような気がするんだが、これが、なかなかフィットする。恐らく、湿気の多い、不快指数最高の気候に、爽やかなでアンニュイなボサノバ・ジャズがフィットするんだろう。
 
さて、そろそろ、ボサノバ・ジャズの季節。今回、初めて、イリアーヌ・イリアス(Eliane Elias)のボサノバ・ボーカル盤を入手した。タイトルは『Light My Fire』(写真左)。6月8日の発売。ブラジル音楽界の巨匠ジルベルト・ジルや元夫ランディ・ブレッカー、そして愛娘アマンダ・ブレッカーなど、一流ミュージシャンが参加した、コンコード移籍後の初のリーダー作となる。
 
僕は、イリアーヌ・イリアスについては、ピアニストとしての資質に注目してきた。途中、1998年リリースの『Sings Jobim』辺りから、ボサノバの歌唱に力を入れ始め、純粋にピアニストとしてのリーダー作をリリースすることは、基本的に無くなった。
  
僕は、ジャズ・ピアニストのボーカルは余芸だと思っていたので、イリアーヌのボサノバ・ジャズは「企画モノ」であり、本筋では無い、という判断で、彼女のボーカル入りのリーダー作を手にすることは無かった。 
 
しかし、イリアーヌは、次々とボーカル・メインのボサノバ・ジャズのリーダー作をリリースし続ける。さすがに、2008年リリースの『Bossa Nova Stories(邦題:私のボサ・ノヴァ)』で、イリアーヌのジャズ・スタイルは、ボーカル・メインのボサノバ・ジャズにあり、と個人的にその評価を修正するに至った。
 
Light_my_fire
 
そして、今回の『Light My Fire』がコンコード移籍後の初のリーダー作としてリリースされるに当たり、久しぶりに、イリアーヌのボサノバ・メイン、ボーカル・メインの、このリーダー作を手にした。
 
さすがに、ボサノバに、ボーカルに拘るだけはある。イリアーヌのボサノバのボーカルは超一流である。僕は、ブラジル人では無いので、ボサノバのボーカルの良し悪しを感覚的にしか理解していないが、このアルバムでのイリアームのボサノバ・ボーカルの優秀性は理解出来る。良い雰囲気である。
 
そして、前奏、間奏で展開されるイリアーヌのピアノもこれまた一流のものである。しっかりと、ビル・エバンスが入った、ビル・エバンスを硬質かつダイナミックにしたような、かなりメリハリのあるジャズ・ピアノ。このイリアーヌのジャズ・ピアノは、この最新作『Light My Fire』での「聴きもの」である。
 
ブラジル音楽界の巨匠ジルベルト・ジルや元夫ランディ・ブレッカー、そして愛娘アマンダ・ブレッカーなど、一流ミュージシャンが参加が目玉、とキャッチ・コピーにはあるが、アルバム全体を通じて、彼らゲストの存在は大きく無い。あくまでも、イリアーヌの惹き立て役であり、イリアーヌの個性に隠れて、前面に押し出てくるものでは無い。このアルバムでのゲストの存在は、あまり気にすることは無いだろう。
 
ドアーズの「ハートに火をつけて」や、デイブ・ブルーベックの名曲「テイク・ファイブ」のカバーも話題ではあるが、キッチリとイリアーヌの手によって、完璧にボサノバ化されていて、カバーとしての意義はあまり感じられない。逆に、ボサノバ・ジャズとして聴き応えがあるのは、やはり、ボサノバの名曲のカバーであって、結局、詰まるところ「ボサノバに勝るもの無しボサノバ・ジャズ」である。
 
良いボサノバ・ジャズのアルバムです。もはや、50歳を過ぎた「美貌の女性ジャズ・ピアニスト」である。若さを前面に押し出した状態では既に無く、中年の妖艶な魅力漲るイリアーヌのジャケットに、ちょっと「引く」ところもあり、親近感を覚えるところもあり(笑)。
 
同世代の僕としては、ちょっと複雑な心境である。でも、内容は本当に良いです。イリアーヌもそろそろ、個性と才能のみで勝負するミュージシャンになりつつあるってことですね。やっぱり、親近感を覚えるなあ。これから、ちょっとご贔屓にしよう、っと。
 
 

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Fight_3
 
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