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2011年6月 7日 (火曜日)

僕の一番好きなブライアント

さて、今日も昨日に引き続き、レイ・ブライアント追悼特集である。今日は、僕の一番好きなブライアントのアルバムをご紹介したい。
   
昨日も書いたが、ブライアントのピアノは、右手のアドリブの展開も特徴的で、オフビートを強調しつつ、右手の取り回しに含みと間を持たせつつ、一気にフレーズを弾き切るというドライブ感を増幅させる弾き方は、ブライアント独特の弾き方。ファンキーさが増幅され、演奏のメリハリが際立つ。
 
メリハリが効いていて、ビートのノリが良く、スピード感溢れ、歌心も豊か。聴いていて、とにかく判り易い。この判り易さが、どうしても日本のジャズ者ベテランの方々にはお気に召さない部分らしく、日本では、ジャズ・ジャイアントとしての扱いは受けていない。玄人好みといったところかな。
 
この判り易さが最大限に発揮され、オフビートを強調しつつ、右手の取り回しに含みと間を持たせつつ、一気にフレーズを弾き切るというドライブ感が上品に典雅に昇華された、絶品なアルバムがある。1987年にリリースされた『Plays Basie & Ellington』(写真左)。ちなみにパーソネルは、Ray Bryant (p), Rufus Reid (b), Freddie Waits (ds)。
 
収録された曲を見渡すと、カウント・ベイシーとデューク・エリントンという、ジャズ界を代表するビッグ・バンドの総帥の名曲がズラリと並んでいる。所謂「企画盤」である。どの曲も魅力的な曲ばかり。さて、この名曲達を、ブライアント・トリオがどう料理するか。
 
Basie_and_ellington
 
冒頭の「Jive at Five」のベースとドラムの前奏を聴くだけで、もう、このアルバムが「優れた内容」の予感がする。そして、強いアタックで強いタッチのブライアントの右手がテーマの旋律を奏でる。そして、合いの手を入れるように、左手の低音が楔のように「ガーン」と入って、そのビート感に乗って、トリオ全体が爽やかな疾走を始める。素晴らしいドライブ感。
 
そして、このアルバムの特徴は、このドライブ感を前面に押し出した、大ファンキー大会のようなノリノリ状態になること無く、余裕のあるコントロールで、実に聴き応えのあるインプロビゼーションを披露していること。「間」を活かし、「ため」を活かし、「緩急」を活かし、余裕のあるドライブ感で、ベイシーとエリントンの名曲を丁寧に「料理」していく。
 
ウエイツのドラムが、乾いたビートを供給する分、ブライアントのピアノのファンキーさが抑え気味なっているのも好要素。そして、リードの重量感のある堅実なベースがトリオ演奏の底をガッチリ支えているので、ブライアントの左手の強い低音も控えめで、効果的な瞬間にだけ「ゴーン」とくるところが、これまた効果的。
 
このアルバムは絶品です。1980年代のレイ・ブライアントの最高傑作でしょう。とにかく大好きなピアノ・トリオ盤で、1987年のリリース以来、かなり聴き込んでいます。加えて、録音状態が良好で、今でもオーディオ・チェックには欠かさない優れもの。
  
ブライアントのピアノが実に良い音で鳴る。ベースはブンブンと心地良い低音を響かせ、ドラムはカーンと乾いた爽やかなビートを叩き出す。このピアノ・トリオ、かなり心地良し。
 
 
★Twitterで、松和のマスターが呟く。名称「松和のマスター」でつぶやいております。ユーザー名は「v_matsuwa」、「v_matsuwa」で検索して下さい。
  

Fight_3
 
がんばろう日本、がんばろう東北。自分の出来ることから復興に協力しよう。

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