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2011年6月25日 (土曜日)

ロッドのソロ「1st.アルバム」

ロッド・スチュワート。英国ロックが生んだ最高のボーカリストである。70年代ロックは様々なボーカリストを輩出したが、なんやかんや言って、ロッド以上のボーカリストが現れ出でることは無かった。ZEPのロバート・プラントだって、ロッドと同じ雰囲気のボーカリストを探していたジミー・ペイジが発掘した、ロッド系のボーカリストやしね・・・。

そんなロック・ボーカリストの最高峰の一人、ロッド・スチュワート。彼のソロ・ファースト・アルバムは、今から約40年ほど前、1969年に遡る。タイトルは『An Old Raincoat Won't Ever Let You Down』(写真左)。米国で発売されたものは『Rod Stewart Album』という味も素っ気もないタイトルで、しかもジャケット・デザインは最悪(写真右)。入手するには、UK盤を手に入れる事をお勧めしたい。確か日本では、この味も素っ気もない米国盤のデザインが踏襲されていたような気がする。

参加メンバーを見渡すと面白い。ロン・ウッドがギターとベースで参加、ミック・ウォーラーはドラムで参加。ここまでくると、あれれと思う方は「70年代ロックの通」です。よくよく振り返ると、名盤『トゥルース』を創り上げた第1次ジェフ・ベック・グループからジェフ・ベックを抜いただけの主要メンバー構成である。悪いはずがない。

演奏全体のテイストについては、この後、ロッドがボーカリストして参加するフェイセズとは全く異なっているのだが、それはきっとジェフ・ベック抜きの第1次ジェフ・ベック・グループという主要メンバー構成が影響しているのだろう。セカンド・ソロ・アルバム以降の演奏全体のテイストが、段々フェイセズに似たものになっていって、後に、フェイセズのメンバー間の「トラブルの種」になっていったことを思うと、このファースト・ソロ・アルバムは圧倒的に個性的で、ロッド固有の音世界が、ロッドの個人的趣味が満載である。

Rod_old_raincoat

このアルバムの1曲目は、ローリング・ストーンズのカバーで「Street Fighting Man」。ラフなスライド・ギターが魅力的でアーシーなアレンジは、当時としては斬新。後半、ベース・ソロなどを織り交ぜた、色彩感豊かなアレンジがなされている。良い出来のトラックです。2曲目の「Man Of Constant Sorrow」は、ロッド自作のフォーキーな作品。スライド・ギターの存在が実に「ロック」な雰囲気を高めていて、曲全体の雰囲気は「英国然」としていて、演奏全体に漂う「ブリティッシュな雰囲気」が実に魅力的。

そして、4曲目の 「Handbags & Gladrags」は絶品のバラード。こういうバラードを歌わせたらロッドの右に出る者はいない。とにかく「上手い」。アレンジも秀逸で、ロックの楽曲としては珍しい、ホルンや木管の音が、英国の長閑な田舎の風景を想起させて、思わず溜息が出るような美しいバラード曲である。

6曲目の「I Wouldn't Ever Change A Thing」での、攻撃的で尖ったオルガンを聴かせてくれるのは、後にELPを結成する、キース・エマーソン。確かに、このオルガンはキースのものですね。キースしか弾けない、サイケで尖ったオルガンは、意外とこの曲の中で効果的に響きます。意外性の高いアレンジとでも言ったら良いでしょうか。ロッドの交友関係の広さと音楽的な懐の深さを強く感じます。

さて、そんなロッドのファースト・アルバムであるが、もしかしたら、ロッドのソロ・アルバムの中で、ファースト・アルバムにして、最高の出来かもしれない。それほどまでに充実した内容が光る、ロッドを知る上では必須の名盤である。

この『An Old Raincoat Won't Ever Let You Down』のオリジナル・ジャケットは、あの伝説の写真家キーフの手になるものです。そりゃ〜優れている訳だ。ちなみに、ジャケット写真に写っているレインコートを着た男性はロッドではありません。普通の老人です。くれぐれもお間違えの無いように(笑)。この辺りの「裏話」は興味深いものばかりで、調べれば調べるほど楽しくなります。

 

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