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2011年6月21日 (火曜日)

ビッグバンド・ジャズは楽し・11

昨年の11月以来なので半年ぶりになる。ビッグバンドは現在も勉強中。仕込みが大変だし、聴き込むのも大変。でも、ビッグバンドはとても楽しい。勉強しながらの「ビッグバンド・ジャズは楽し」シリーズの第11回目。
 
今回は、小曽根真 featuring No Name Horses『Jungle』(写真左)。2009年5月のリリース。小曽根真率いるビッグバンド「No Name Horses」の第3弾。
 
日本を代表するスター・プレイヤーが結集したスーパー・ビッグバンド「No Name Horses」。当初は、歌伴の為のビッグバンドという臨時編成のつもりだったそうですが、その出来に手応えを感じた小曽根が継続して活動することを決意。2005年3月にアルバム発売記念という名目で、約1ヶ月に及ぶ全国ブルーノート・ツアーを敢行。成功裡に終わり、2006年1月には、ニューヨークで開催される全米最大のジャズ・コンベンション「IAJE (国際ジャズ教育協会)」へ出演。今では日本を代表するビッグバンドの一つ。
 
さて、アルバム『Jungle』である。小曽根真の名前が先に来ているので、ビッグバンドの演奏をバックに、小曽根のピアノがガンガンに鳴り響くのか、と思っていたら、そうでも無いです。録音のバランスの問題なのか、あまり小曽根のピアノは前面に出てきません。逆に小曽根が自重しているような雰囲気。このアルバムは、小曽根のビッグバンドを前提としたコンポーザー&アレンジャーとしての力量を楽しむアルバムだと思います。
 
タイトルが「ジャングル」なので、どんな内容かと思って聴き進めていったら、ラテン・フレーバー満載。ラテンチックな曲がズラリと並びます。ラテン丸出しのパーカッションがとても目立っていて、誰かしら、と思ってパーソネルを見たら、パーネル・サトゥルニーノがゲストで参加していました。なるほど。
 
Jungle
 
ラテン・フレーバー満載なので、熱気溢れる、ドライブ感豊かな、イケイケ・ビッグバンドが展開されるのかと思いきや、意外と冷静なラテン・ジャズが展開されています。端正とでも言えば良いのか、お行儀が良いと言えば良いのか・・・。
 
ビッグバンドの演奏としては第一級です。アンサンブル良し、ユニゾン良し、適度にノリも良く、音のパンチ力もある。でも、何かが足らない。というか、コントロールされすぎというか、抑制しているというか、なんだか大人しいんですね。スタジオ録音という環境がそうさせるのでしょうか。ビッグバンドとして、ちょっと安全運転な演奏に、ちょっと欲求不満気味になります。
 
もっと、ビッグバンドとしての個性を前面に押し出しても良かったのでは、と思います。ラテン・ジャズという面からすると熱帯ジャズ楽団があって、その熱気溢れるワイルドで破天荒な演奏はピカイチですし、世界的な視点で見ると、No Name Horsesと同系列なビッグバンドとして、The Vanguard Jazz Orchestra や Manhattan Jazz Orchestra などが挙げられますが、ならではの個性と演奏のダイナミックさという面がとても素晴らしい。
 
くどいようですが、No Name Horsesの演奏は一級品です。端正な演奏は全ての面で及第点以上。ビッグバンド入門盤としては良いと思います。
 
優等生的な演奏を前提に、熱気溢れるワイルドさが売りのラテン・ジャズをやろうとしているので、ちょっと違和感を感じるのかな。それとやっぱりスタジオ録音という環境の影響でしょう。次作に期待。ビッグバンドなんで、もっと周りのメンバーを信じて、ドライブ感溢れる、ちょっと前のめりで積極的な「尖った」演奏を期待したいと思います。
 
 

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Fight_3
 
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