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2011年5月12日 (木曜日)

続・この季節の雨の日には・・・

昨晩は良く降った。今朝は「どん曇り」で雨は無かった我が千葉県北西部地方。しかし、夕方はこれまた「大雨」。明日は天気が回復するが、暑い日になるそうだ。

今日も昨日に引き続き、この「春たけなわ」から初夏の季節、雨の降る日にピッタリのアルバムはないか、と雨に纏わる盤を思い浮かべていたら、久し振りに、この盤に行き着いた。Bill Evans『Yesterday I Heard The Rain』(写真左)。

イラストのジャケットが素敵な発掘盤。エバンス・トリオは絶好調。何と言っても、このジャケットがおシャレでしょ。1950年代のB級フランス映画のポスターのような、俗っぽくもあり、芸術っぽくもあり、なかなかに味わい深いジャケットだ。しかも題名が「Yesterday I Heard The Rain」、邦題が「雨のつぶやき」。なんだか野暮ったい邦題だが、この季節の雨の日にはピッタリ。

なんだか、予想外に雨が続いて部屋に閉じこめられてしまった、そんなひととき、このジャケットだけをボーッと眺めているだけでも、なんだか満たされそうな、そんな感じのするアルバム。

良いジャケットと良いタイトルを持ったアルバムに駄盤は無いというが、このアルバムも、数あるビル・エバンスのアルバムの中でも、なかなかに素晴らしい演奏内容となっている。1972年のアメリカ西海岸のツアーでのライブ、程度にしか、詳細の録音データは無いのだが、加えて、録音状態も中の上程度。それでも、このライブ盤の内容はなかなかイケる。

もともと、エバンスは耽美的で内省的な演奏が特徴という、とんでもない評論があったりするが、この盤を聴くと、エバンス耽美的内省的な絶妙な演奏もあるにはあるが、外向的でダイナミックな演奏の方がメイン。これが、ビル・エバンスの特質。
 
Yesterday_i_heard_the_rain
 
ちなみにパーソネルは、Bill Evans (p, el-p) Eddie Gomez (b) Marty Morell (ds)。メンバー的にも、最良のベーシストのエディ・ゴメスに恵まれ(通算11年連れ添った)、ドラマーには、硬軟併せ持った変幻自在のドラマーである、マーティー・モレロに恵まれた。

ピアノ・トリオの決め手は、一にピアニストの力量、二にベーシストの力量とピアニストとの相性、三にドラマーの力量。ベーシストとの相性が最も重要。ベーシストとの相性が良いと、ベースラインを全面的に任せて、ピアニストは自由にアドリブ・フレーズを弾くことができる。

ドラマーはそこに「どう効果的に介入するか」。ピアノとベースのコラボレーションの合間、隙間に、ピアノとベースのコラボレーションの邪魔になることなく、逆に相乗効果をもってより豊かなインプロビゼーションとなるよう、効果的なドラミングを織り交ぜる。ドラマーの能力が試される。

このビル、ゴメス、モレルのピアノ・トリオは、その「決め手」の全てを備える。ある時は情感をもって、ある時は情熱的に、自在の表現を手中にしつつあった。どの演奏も優れたものばかりだ。どの演奏もビルの特徴を十分に表現しており、どれもが最上のピアノトリオの演奏である。

振り返ってみると、これだけの表現力と演奏力、そしてダイナミズムを兼ね備えたピアノ・トリオって、ビル・エバンス・トリオ以外無いんだよね。それほど、素晴らしい演奏です。

詳しい録音データが無いなどという些細なことは忘れて、この雨のひととき、この『最上のピアノ・トリオ』の演奏に耳を傾けて、スカッとして下さい。

 

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