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2011年5月14日 (土曜日)

シリア・ポール 『夢で逢えたら』

1970年代後半、米国から輸入した「洋楽ポップス」を日本人の感覚で消化し、日本人手になる「和製ポップス」として、様々な「マニアックな楽曲」がリリースされた。僕たちは、この「和製ポップス」をリアルタイムで体験してきた世代である。「和製ポップス」と聞いて頭の中に思い浮かぶどの曲もが懐かしい。

その「マニアックな楽曲」を生み出したミュージシャンの代表格の一人が「大瀧詠一」。大瀧詠一は、元々は英国の音楽プロデューサーであったフィル・スペクターが生み出した「ウォール・オブ・サウンド(音の壁)」というサウンド効果をベースに、優れた和製ポップスを多々送り出した。

そんな大滝詠一の1970年代の「和製ポップス」の、そして、大瀧詠一お得意の「ウォール・オブ・サウンド(音の壁)」を全面的に採用したプロデュース作で、僕が愛して止まないのが、シリア・ポールの『夢で逢えたら』(写真左)。

1984年、『NIAGARA BLACK VOX』の中の1枚として、そして、1997年に単発CD化されたのみで、廃盤状態になって久しい。この「幻の名盤」的な扱いを受けている、このシリア・ポール『夢で逢えたら』。なんと、今年、『NIAGARA CD BOOK I』(写真右)の中の一枚として再発された。しかも、大瀧詠一自らの手になるリマスターを施されて、である。当然、購入に至った。

僕は、この『夢で逢えたら』は遠く、学生時代、リアルタイムで体験し、リアルタイムで、LPとして購入しているので、とにかく懐かしい。しかも、このアルバムの内容は、1970年代和製ポップスとして、全く申し分無い質の高さを誇っている。

バックの演奏も良質、音は徹頭徹尾「ウォール・オブ・サウンド」を採用。当時、日本語は8ビートに乗らない、などと変な解釈がされた時代ではあったが、このアルバムに収録されている、大瀧詠一や大貫妙子が提供する日本語詩の楽曲が実に秀逸。
 

Yumede_aetara

 
僕は、このアルバムを聴いて、「日本語は8ビートに乗らない」説を信じなくなったし、日本人の楽曲作成能力、アルバムのプロデュース能力は決して、他の先進国にひけをとらない、という確信をもった。

ちょっとマニアックな部分があって、なかなか万民向きの「和製ポップス」とはいかないところが、大瀧詠一プロデュースの面白いところで、大瀧詠一が当時流行っていた、単純で判り易い「ニューミュージック」的な楽曲をプロデュースしても面白くも何ともない。このちょっと捻りの効いたプロデュースが大瀧詠一たる所以である。

収録された楽曲はどれも良いが、冒頭1曲目の「夢で逢えたら」がダントツの出来。和製ポップス史上、燦然と輝く名曲中の名曲である。この「夢で逢えたら」については、何回聴いても飽きない。何百回聴いても飽きない。そして、この「夢で逢えたら」は、音の雰囲気は、絶対に「ウォール・オブ・サウンド」でなければならない(笑)。 

シリア・ポールは、ロマンティックでキュートなガール・ポップの王道を志向しながらも、発売当時、ほとんど評価されなかった、と記憶している。確かに雰囲気はあるんだが、声のキーがやや低く、歌い方が「まとも」なので、ロマンティックではあるが、「キュート」という面で、ちょっと無理がある。しかし、振り返って、今の耳で聴くと、これはこれで「まあ、ありかな」と思います。

ちなみに、僕は、発売当時から、このシリア・ポールの『夢で逢えたら』の全ての楽曲のボーカルを、そっくりそのまま、太田裕美に置き換えたら、さぞかし、より一層素晴らしい名盤になるに違いない、と思っているのだが如何だろうか。

とにかく、大瀧詠一大先生が、やりたい放題につくったアルバムである。和製ポップス史上に燦然と輝く、永遠の名盤です。『NIAGARA CD BOOK I』の一部として再発されたのが、実に残念ではあります。単発でリリースする努力をして欲しいものです。このアルバムは、「知る人ぞ知る」的なマニアックな名盤で留めおくには、勿体ない一枚です。 

 

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