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2011年4月20日 (水曜日)

何故か、このアルバムが苦手

お気に入りのジャズメンのアルバムは、おおよそ、皆、お気に入りになるのだが、ほんの時折、「何故か、このアルバムが苦手」ということがある。ソニー・ロリンズの場合、僕は、このアルバムが何故か苦手である。そのアルバムは『Contemporary Readers』(写真左)。これが、ジャズ者初心者の頃から、どうも苦手なのである。

このアルバムは、1958年10月20、21日の録音。ちなみにパーソネルは、Sonny Rollins (ts), Victor Feldman (vib), Hampton Hawes (p), Barney Kessel (g), Leroy Vinnegar (b), Shelly Manne (ds)。触れ込みでは「コンテンポラリーが所属する豪華なミュージシャンを集めて企画した名盤」となる。

が、どうしても、このアルバムだけは駄目なんやな〜。聴き始めの頃は、一曲の収録時間が平均5分程度と、ハードバップの演奏にしては短かめの為、演奏全体の雰囲気が窮屈なうえ、その窮屈な演奏時間の中に、大らかなロリンズのソロが入るので、いきおい、ロリンズのソロが性急な感じに、四角四面に、余裕の無い感じに聴こえるのかな、と思った。
 
しかし、収録時間については、他のアルバムでも、収録時間が平均5分というものもあり、そこでは、ロリンズは結構余裕あるソロをかましていて、『Contemporary Readers』のような窮屈さは無い。

でも、『Contemporary Readers』のロリンズのソロは、どれもが窮屈そうで、性急に吹き急いでいるようで、創造力の不完全燃焼というか、煮え切らない、ちょっと作ったような感じで、どうも、他のアルバムで聴かれる様な、天衣無縫、豪放磊落、変幻自在、縦横無尽にテナーという感じではない。

収録されている曲は、どれもが魅力的な曲がチョイスされていて、特に、「Alone Together」「In The Chapel In The Moonlight」「The Song Is You」と、なかなか渋いスタンダード曲がズラリと並ぶ。冒頭からの「I've Told Ev'ry Little Star」「Rock-A-Bye Your Baby With A Dixie Melody」「How High The Moon」の小粋な選曲3連発も魅力的だ。
 
Contemporary_leaders
 
アルバム・ジャケットもなかなかシンプルで良い。おすましのロリンズが微笑ましい。通常のジャケット写真は「写真左」であるが、別の写真を使った「写真右」の様な別バージョンのジャケット写真もあった。いずれも、なかなか渋いジャケットである。故に、ジャケット・デザインの問題でも無い(当たり前か・笑)。

でも、このアルバムでの、ロリンズのソロには不満が残る。アレンジのせいかもしれない。米国西海岸ジャズ独特のお洒落でシンプルなアレンジが、そこはかとなく施されてはいるが、このアレンジが、天衣無縫、豪放磊落、変幻自在、縦横無尽なロリンズのテナーに合わない、と感じるのかもしれない。特に、ロリンズのアドリブの最大の特徴のひとつである「大らかさ」が感じられないのだ。

録音当時の雰囲気は良かったそうである。ソニー・ロリンズをゲストに、バーニー・ケッセル、シェリー・マンといった米国西海岸ジャズの職人達が集い、緊張することなく、しっかりとリラックスして、各々の個性とテクニックを発揮しているというのは判る。でも、これがなんだかバラバラに聴こえる。演奏での一体感というか、塊になった演奏というか、状況の良いセッションでは必ず生まれる「何か」が足らないように思える。

なんだか今日は愚痴っぽい話ばかりで申し訳ないが、僕の場合、如何にお気に入りのジャズメンのアルバムでも、ほんの時折、「何故か、このアルバムが苦手」ということがあるのだ。不思議なんだけど、特にこの『Contemporary Readers』は、そんな不思議なアルバムの最右翼。

だから、この『Contemporary Readers』がジャズ者初心者向けの入門盤として、はたまた、ソニー・ロリンズの代表盤の一枚として挙げられているのを見るにつけ、僕は首を捻るばかり。つまりは、バーチャル音楽喫茶『松和』の「ジャズ・フュージョン館」では、このロリンズの『Contemporary Readers』は滅多にかからない、ってことです(笑)。

 

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