キャンディーズの想い出
元キャンディーズのメンバーで、女優としても活躍した田中好子さん(愛称スーちゃん)が21日夜、乳がんのため東京都内の病院で亡くなりました。55才でした。改めて、ご冥福をお祈りしたいと思います。
しかし、僕も歳を取ったなあと思います。自分の感性を確立した高校生の頃から、リアルタイムで経験し続け、自らの人生に何らかの良い影響をもたらしてくれた人達が、少しずつ「逝去」するようになりました。
2008年10月の緒形拳さんの逝去はショックでした。特に遺作となった「風のガーデン」は、今でも身につまされる想いを持って、なんども繰り返し見ます。そもそも、この緒形拳さんの逝去で、自分も歳を取って、そろそろ周りから順番に鬼籍に入る、そんな年頃になったんだと強く感じました。
そして、2009年5月の忌野清志郎さんの逝去。これは「大ショック」でした。それから追い打ちをかける様に、2009年10月に加藤和彦さんが自らの命を絶ちました。この2人は、高校時代から、全くのリアルタイムで体験した来た、かなりの影響を受けたミュージシャンでもあり、かなり精神的にショックで、暫く鬱ぎこんでいました。特に、加藤和彦さんの逝去については、彼の遺書の要約を読むにつけ、身につまされる想いを強くもちました。
そして、今回のスーちゃんの逝去。以前にも、リアルタイムに体験した女性歌手や女優の方の逝去というのはありました。それなりにショックは受けるのですが、今回のスーちゃんの逝去はちょっと意味合いが違う。自分としての感性を確立した高校生の頃から、リアルタイムで経験し続け、自らの人生に何らかの良い影響をもたらしてくれた人達の範疇で初めての女性歌手・女優だったのですから。
僕は、中学生の時代からキャンディーズがお気に入りで、コアなファンではないんですが、当時の歌謡ポップスという範疇では、意外とキャンディーズの曲が、ポップでキュートで好きでした。中学3年生の時だったかな。デビューシングルの「あなたに夢中」を聴いて、なかなか日本では定着しない女性ポップス・コーラスグループとして「これはいけるんとちゃうか」と想いを強く持ったのを覚えています。
それから3曲ほど、期待通りの活躍とはいかないシングルが続きますが、僕が高校1年の冬、1975年2月にリリースされた「年下の男の子」でブレイク。やっと、この曲で、キャンディーズの個性である「ポップでキュート」な面が前面に出て、これはなかなか個人的にお気に入りでしたね〜。
まあ、高校時代から大学時代は、同級生の間では、冷静沈着・温厚誠実な「おじん」路線で生活していましたから(笑)、別にコアなファンではなかったんですが、キャンディーズがお気に入りなんて言えなかったですね〜。でも、当時、ピンクレディーとキャンディーズ、どっちが良いか、と問われれば、絶対にキャンディーズでしたね(笑)。
ですから、忘れもしない1978年4月4日、後楽園球場に5万5千人を集めた「さよならコンサート」は悲しかったなあ。まだ大阪でしたからね。東京まではとても行けない。テレビでの生中継をズッと友人と見てました。ちょうど、辛い浪人時代を経て、なんとか志望する大学のひとつに入れた時期で、なんか万感な想いがこみ上げてきて、涙を流しながら見てましたね(笑)。
そんな、キャンディーズのメンバーだった「スーちゃん」が亡くなったんですから、それはそれは大ショックです。もう、あのキャンディーズは絶対に再結成されない。まあ、もともとキャンディーズは解散以来、再結成されたことはないのですが、スーちゃんが亡くなったことで、あくまで「再結成の可能性」という点では全く無くなった訳です。なんだか、キャンディーズ解散時の様な、なんか万感な想いがこみ上げてきて、どうもこのところ精神的にいけません。あの3人が元気に並ぶ姿は、もう見ることは出来ないのか。
スーちゃん逝去の報以来、キャンディーズのシングル曲をつらつら聴いていますが、キャンディーズのシングル曲の中では、ダントツで、「アン・ドゥ・トロワ」(写真左)と「やさしい悪魔」(写真右)が好きですね。今でも、カラオケで歌ったりします(笑)。作詞:喜多條忠・作曲:吉田拓郎の名曲。どちらの曲も、吉田拓郎の渾身の傑作で、拓郎節が炸裂しまくりです。この拓郎節炸裂の名曲をキャンディーズが可愛らしく、ポップにキュートに歌い上げる。曲全体のアレンジも良く、どちらも良いシングル曲です。しかも、シングル曲とはいいながら、ジャケット写真も良い。特に「アン・ドゥ・トロワ」のジャケット写真は、当時から、僕のお気に入り中のお気に入りですね。
スーちゃんの声は、明るくて、しっかりしている。芯がシッカリしていて、通りの良い声で、ボーカルコーラスの「柱」となる存在、スーちゃんの声はそんな印象があります。この「アン・ドゥ・トロワ」と「やさしい悪魔」でも、スーちゃんのボーカルはシッカリとコーラスの真ん中にいます。明るくてしっかりしたスーちゃんのボーカルを幹に、ランちゃんとミキちゃんのボーカルが絡む、これがポップでキュートで明るい、キャンディーズのコーラスの魅力でしょう。グループとしては「ランちゃん」を中心に据えていましたが、ボーカルコーラスの中心は「スーちゃん」でしょう。
とにかく、大ショックな出来事でした。自分としての感性を確立した高校生の頃から、リアルタイムで経験し続け、自らの人生に何らかの良い影響をもたらしてくれた人達が鬼籍に入るのは「とても辛い」。これから、こういう機会は増えていくのでしょうが、その度に辛い思いをするのはなあ。それが人生だから仕方の無いことだけど、出来れば避けて通りたいことではあります。
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田中好子さんのご冥福を心よりお祈り申し上げます。
芸能関係の方の訃報の中で、自分が受けたショックで一番大きかったものが加藤和彦さんの件、そして二番目が今回の田中好子さんの死去になると思います。
今日テレビで通夜の映像を見ました。
思わず泣きました。
追伸-
自分は、春一番と夏が来た!が一番のお気に入りです。
投稿: 蔵 | 2011年4月25日 (月曜日) 01時20分