70年代米国ルーツロックの終焉
The Bandは僕に大のお気に入り。70年代ロックで好きなバンドを挙げろ、と言われたら、1に「The Band」、2に「Led Zeppelin」、3に「King Crimson」かな。それほど、The Bandが好きで、今でも、自分でロック/バンドをやるなら、The Bandの様なバンドをやりたいと思っているほどだ。
The Bandは、70年代ロックの中では異質な存在で、確かに、70年代初頭に頭角を現した「スワンプ・ロック」との関連性については良く問われるが、僕はThe Bandは「スワンプ」では無いと思っている。The Bandは「スワンプ・ロック」以上に米国ルーツ・ミュージックの取り込みが多く、その米国ルーツ・ミュージックの要素を上手くロックのイディオムに収斂している。そういう意味で、The Bandは、現代の米国ルーツ・ロックの源と位置づけた方がしっくりくる。
そんな米国ルーツロックの源、The Bandは、オリジナルメンバーとしての活動は1976年で終えている。その「解散コンサート」が、1976年11月25日、サンフランシスコのウィンターランドで催された。そのタイトルは「Last Waltz」。
その解散コンサートの様子を押さえたライブ盤が、1978年4月にリリースされた。当時LP2枚組だった。途中、このLP2枚組の収録曲にボートラを加えたCDバージョンが発売されたりしたが、現時点で正式リリースとしての決定盤が『The Last Waltz (2002 album)』(写真左)。
巷ではコンプリート盤とされるが、実際は「コンプリート盤」では無い(何曲かの欠け落ちがある)。それでも、LPオリジナルのバージョンからすると、24曲もの未発表曲及び、リハーサルなどの音源をプラスした、CD4枚組のボックス・セット仕様に加えて、初出し写真満載の80頁ブックレット付きという構成なので、The Band者としては、垂涎ものの決定盤である。
この「Last Waltz」は、ゲストミュージシャンが豪華絢爛ではあるが、LPバージョンでは、ゲスト毎に1曲のライブ・パフォーマンスを原則として収録されていたので、はっきり言って「食い足りない」印象は強くあった。まあ、本当の意味でのコンプリート盤では無いが、この、CD4枚組のボックス・セット仕様の 『The Last Waltz (2002 album)』は、The Bandの解散コンサート「Last Waltz」の決定版だろう。
この『The Last Waltz (2002 album)』の内容については、ネットの中で語りに語られているので、検索エンジンを駆使して、その内容の素晴らしさを確認して頂きたい。
簡単にその内容に触れると、このThe Band の解散コンサート「The Last
Waltz」は、70年代の米国ルーツ・ロック&フォーク・ロックを総括する一大イベントだった。錚々たるゲスト・ミュージシャンが名を連ね、演奏を披露している。どのミュージシャンもどの演奏も70年代という時代を彩るものばかりで、米国ルーツ・ロックのファンは狂喜乱舞状態になること請け合い。
僕がThe Bandのファンになった時、The Bandは解散宣言をし、結局、The Bandとはリアルタイムな時期を過ごしたことは無かった。そして、The Band解散後に出てきた、The Bandのライブ・パフォーアンスの決定版。僕が70年代ロックの中で一番お気に入りのバンドは、唯一、リアルタイムで過ごしたことのないThe Bandだったんですよね〜。ちなみに、僕にとっては、実に印象深いライブ盤で、The Bandのライブバンドとしての力量が遺憾なく発揮されていて、The Bandに対して、心の底から忠誠心を感じましたね〜。
ラスト・ライヴが「豪華ゲストを招いてのイベントライヴ」。米国ルーツ・ロックの源The Bandにとっては、豪華すぎるほどの設定ではあるが、ゲストの演奏が、それぞれ全て、The Band仕様のルーツ・ロックな雰囲気になっているのには、改めて驚いた。それだけ、The Bandの演奏は、米国ルーツ・ロックとしての個性が強く、影響力が強かったということだろう。米国ルーツ・ロックを語るに、The Bandは決して外せない。
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