you've got a friend(君の友達)
震災から10日が経った。東京周辺は通常の日々を取り戻しつつある。それでも、節電の動きは明らかで、店の開店時間、営業時間を短縮したり、看板の灯りを消したり、それぞれ皆、努力している。僕たちも、家の電灯などを始末し、無駄な電力を省いている。
しかし、計画停電については経済活動、生産活動の観点からは問題も多く、被災地へ供給するパンなど、基本的な食品が、逆に計画停電の影響で生産出来ず、生産量の低下という悪循環に陥っている。小商店などは、計画停電の時間帯は営業できず、その分だけ一日の売上が減少し、経営状態が急速に悪化している。
当然のことながら、まだまだ震災の傷は癒えないが、自分が出来ることから始めよう。僕の周りでは、環境がどんどん普通の、通常の、震災以前の状態に戻っていくけど、震災は夢では無いし、テレビドラマでもない。実際に、現実に起こった出来事なのだ。現実は現実として、直視しなければならない。逃げても避けても、ただ現実はそこにあるのだから・・・。
若い頃、個人的に辛い時、悲しい時、この曲で心が励まされた。「you've got a friend」、邦題「君の友達」。希代の女性シンガー・ソング・ライター、キャロル・キング(Carole King)の名曲である。心の襞に染みこむ歌詞、優しく心を包み込んでくれるメロディー。この「君の友達」は、辛い時、悲しい時、僕の心を優しく包み、僕の心を癒し、僕の心をポジティブにしてくれた。
この曲に僕はからきし弱い。涙腺が緩む。若かりし頃の「切ない思い出」が心をよぎる。この曲を聴いて、今まで何度涙したことか・・・。今では若かりし頃の「切ない思い出」も良い思い出として振り返ることが出来るんだが、この曲にはやっぱり弱い。絶対に涙腺が緩む。人前では聴けない(笑)。
昨日、この「you've got a friend」を聴いた。良い歌詞、良い曲だ。心に染みる。心に勇気が湧く。
この「you've got a friend」のお勧めは2バージョン。ひとつは、キャロル・キング自身の歌声によるもの。これは、キャロル・キングのソロ第2弾、大名盤である『Tapestry(つづれおり)』(写真右)の7曲目に収録されている。
もうひとつは、これまた、希代の男性シンガー・ソング・ライター、ジェームス・テイラー(James Taylor)のカバー・バージョン。優しさと包容力溢れるジェームスの歌声によるバージョンは素晴らしいもの。全米ナンバー1になったのも頷ける。これは、ジェームス・テイラーの3枚目のソロ・アルバム『Mud Slide Slim and the Blue Horizon』(写真左)の2曲目に聴くことが出来ます。
どちらもバージョンも甲乙付け難いのですが、この「you've got a friend」を収録したアルバムを通して、アルバムの中の「you've got a friend」として聴くには、今回の場合、ジェームス・テイラーの『Mud Slide Slim and the Blue Horizon』の「you've got a friend」が良いかと。
キャロル・キングの『Tapestry』の場合、1曲目の歌詞がちょっと、今の状態に合わないかと。ちなみに、『Tapestry』の1曲目は「I feel the earth move」。邦題は「空が落ちてくる」なのですが、原題の直訳はちょっと今の状況にはちょっと・・・。まあ、本来の意味は、もうちょっと違うところにあるようなので、問題は無いのですが、やはり直訳となると・・・。
ということで、我がバーチャル音楽喫茶『松和』では、ジェームス・テイラーのバージョンをかけてます。ジェームスの優しい包容力のある歌声によって、キャロル・キングの名曲がさらに輝きを増しています。若い時は、人には、この歌の様な「優しさ」って本当にあるのかな、と疑ったこともありましたが、今では絶対にあると確信しています。自分が出来ることから始めよう。
When you're down and troubled
and you need a helping hand
and nothing, whoa nothing is going right.
Close your eyes and think of me
and soon I will be there
to brighten up even your darkest nights.
君がしょげて悩んでいるとき
そして手助けが必要なとき
そしてすべてがうまく行かないとき
目を閉じてボクのことを考えるんだ
そうしたらすぐに君のところへ行くよ
真っ暗な夜でも明るくするために
You just call out my name,
and you know whereever I am
I'll come running, oh yeah baby
to see you again.
Winter, spring, summer, or fall,
all you have to do is call
and I'll be there, yeah, yeah, yeah.
You've got a friend.
ただボクの名前を呼べばいい
そうすればどこにボクがいようと,君はわかるはず
ボクは走って君の元に行こう
また君に会うために
冬,春,夏,秋
ただ君はボクの名前を呼べばいい
そうすればきっときっと君のところにボクは行く
そう君には友達がいるんだ
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