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2011年3月 3日 (木曜日)

Focus「Sylvia」の想い出

昨日、日本が世界に誇るロック・ギタリスト布袋さんのツィートを読んでいて、「ギターインストで良い作品があったら教えて」の問いに対して、「Focusの「Sylvia」。最高ですよ! 」と即答していた。
  
これを読んだ瞬間、さすが布袋さん、と感心すると同時に、FOCUSの「Sylvia」って言われて、知ってる知ってる、って応えることの出来る70年代ロック者って、どれだけいるんだろう、と感慨にふけった。
  
Focus(フォーカス)は、オランダ出身の70年代を代表するプログレ・バンド。「フォーカス」の演奏するメロディーやアンサンブルには、クラシックの楽曲構成やロマンティシズム、ロックのダイナミズム、ジャズに代表される即興性など、さまざまなエッセンスがミックスされており、加えて、彼らの高い演奏技術と楽曲の独創性から、他のプログレ・バンドなどには見られない、唯一無二のオリジナリティーを誇る、ヨーロピアン・プログレ・バンドです。
 
ちなみに、1970年代当時、日本ではマイナーな存在で、フォーカスというバンド名は聞いたことはあるけど、アルバムは持っていないし、聴いたことも無い、というロック者がほとんどだったのではないだろうか。僕の周り、高校の中で、ロックに対する感性としては先端をいっていた我が映研の部員ですら、フォーカスのアルバムを所有しているのは、僕だけだったような記憶がある。 
  
でも、このフォーカスって、良いですよ。欧州のプログレだけあって、バロックなどクラシックや中世音楽的なフレーズがそこかしこに漂っているところが楽しい。演奏全体の雰囲気も叙情的で、30年以上に渡って愛聴しています。詳しくは、我がバーチャル音楽喫茶『松和』の「懐かしの70年代館」の「My Favorite Rock - 我が懐かしの70年代ロック -」に、フォーカスのコーナー(左をクリック)をアップしているので、詳しくはここをご覧頂きたい。
 
フォーカスのアルバムはどれも良い内容で、どのアルバムを聴いても期待を裏切らないが、フォーカスを手っ取り早く知りたいならば、『Moving Waves(Focus Ⅱ)』(写真左)と『Focus Ⅲ』(写真右)の2枚を押さえること。この2枚のアルバムを聴くことで、前に述べた、フォーカスという名のヨーロピアン・プログレ・バンドの個性の大部分を体験することが出来る。
 
Focus_2_3
 
また、布袋さんが、ギターインストで良い作品として即答していた「Sylvia」は、『Focus Ⅲ』の3曲目に収録されている。僅か3分30秒程度の長さの小品であるが、この曲でのJan Akkerman(ヤン・アッカーマン)のエレクトリック・ギターは最高。僕もこの「Sylvia」を初めて聴いた時はぶっ飛んだ。テーマの旋律もキャッチャーで美しく、口ずさめるくらいに親しみ易いメロディーラインが素晴らしい。
 
今から30年以上前、この「Sylvia」には、ちょっと「ほろ苦い思い出」がある。高校3年生の9月に遠く遡る。僕はギターを本格的に始めて1年半。デュオを組んでいた辛口の相方からも、最近まあまあになってきたんちゃうか、と言われて、ちょっとギターに対して自信を持ち始めていた。そこにこの「Sylvia」である。ギター・インストを初めて自分でコピーした。カセットに録って、何度も何度も繰り返しコピーした。
 
当時、我が映研には、Mu先輩が残した、自作の「ふらいんぐ・ぶい」というエレギがあった。音はしょぼかったが、貧乏高校生には宝である。なんせエレギでっせ。この「ふらいんぐ・ぶい」で「Sylvia」を一人悦に入って弾いていた。自分としても「これって、まあまあいけてるんちゃうか」と思い始めていた。
 
そこに映研の同級生の女の子が入ってきた。「何、弾いてんの」と訊かれて、「フォーカスの曲や、フォーカスって知ってるか」と得意げに訊き返す僕。「知らんわ〜」とつれない返事。それでも、まあまあいけてる、と思い込んでいる僕は、得意げに弾き進める。「何ていう曲やの」と訊かれて、「Sylviaっていう曲や。ええ曲やろ」と、得意げに答える僕。
 
一生懸命弾き進めていたら、その女の子は、僕のギター・インストについて、上手いとも下手とも、良いとも悪いとも、評価の言葉を何ら発すること無く、「ふ〜ん、そうなんや」と不思議な返事を残して、何事もなかったかの様に、去っていった。
 
これはショックだった。自分のギター・インストが、まあまあいけてる、と思っていたのは僕だけやったんや、と酷く赤面した。その女の子の前で、得意げに弾き進めたことを激しく後悔した。やっぱ、僕ってギターはあかんな〜と思い込んだ。それ以来、人前でギター・インストをやったことはありません(笑)。 
 
Focusの「Sylvia」を聴く度に、この高校3年生の9月、映研の部室で起こった出来事を思い出す。まあまあいけてると思ってたんやけどな〜。あれから30年。もうあの頃の様に弾けません。でも、もう一度、練習してみようかな。まあまあいけてると思ってたんやけどな〜(笑)。  
 
 
 
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