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2011年3月 6日 (日曜日)

ELP者の「マスト・アイテム」

70年代に一世を風靡したプログレッシブ・ロック。略して「プログレ」。プログレは、その性質故に、ディープなマニアを生み、今でも、プログレは、そんな「プログレ者」によって、まだまだ、ロックのジャンルでの「市民権」をキープしている。
 
実は、松和のマスターである私も「プログレ者」でして、もともと、70年代ロックの道に足を踏み込み、果てはジャズに足を伸ばすことになるのだが、そのきっかけは、高校1年生の夏、映研の合宿の時、先輩達が持ち込んだ、Emerson, Lake & Palmerの『展覧会の絵』を聴いたこと。
  
そんなこんなで、今でも、Emerson, Lake & Palmerは隅に置けず、過去音源のリリースがあれば、あっただけ触手を伸ばし、結果的には手に入れてしまう、といった「暴挙」は数知れず(笑)。さすがに、ブートには手を出すことはしないが、公式ブート盤は全て所有している。
 
そんな中、昨年7月、唐突に、Emerson, Lake & Palmerの公式ブートレグとして、ライブ音源ボックス盤がリリースされた。そのタイトルは『A Time And A Place』(写真左)。このライブ音源ボックス盤は「キース公認」らしく、収録されている演奏曲も、ELPのマニア、ELP者の皆さんなら判って貰えると思うが、結構、ファンとしてもマニアックな演奏曲がチョイスされている。う〜ん、これは入手するしか無い(笑)。
 
米国での販売権利を持つ「Shout! Factory」よりのリリースで、まずまずのリマスターが施されているところが「売り」。本作はCD4枚組で、ディスク1~3がサウンドボード音源、ディスク4がオーディエンス音源となっています。
 
Disc1は1970~74年の音源で、デビュー直後の1970年のワイト島ライブから、 1972、74年という、プログレ絶頂期の中の「ELPのライブ音源」として、さすがに「体育会系プログレ」と呼ばれるだけの、力ずくでグイグイ演奏を推し進める、グループとして凄まじい勢いのある時代の音源が収録されています。 組曲「Karn Evil 9(悪の教典#9)」等は演奏自体はちょっと荒削りですが、以前よりリリースされている正規ライブ盤の内容を凌駕する位の、凄まじい勢いの演奏です。
 
Elp_atime_aplace
 
Disc2は1977~78年の音源を収録。当時のELPは何を考えたのか、いきなり軽いポップ化に向けて加速している時代(あの忌まわしき『Love Beach』を思い出せ・笑)のライブで、演奏の方も線が細くお洒落になり、音の雰囲気がなんだか綺麗な感じになっていて、「体育会系プログレ・バンド」としてはちょっと軟派っぽくなっています。
 
硬派プログレ者の私としては「なんじゃお前ら〜」と叱責したくなるんですが、「Pictures At AnExhibition」や 「Tarkus」などが、デジタルっぽく洗練された、お洒落で綺麗な音で演奏されており、これはこれで「時代の音」を敏感に捉えた記録として、今の耳で聴けば、十分に鑑賞に足る内容だと思います。聴かず嫌いはいけません(笑)。
 
Disc3は1992~98年の音源で、シンセサイザーの類は、完全にデジタル化が進んで、聴いた瞬間に「ああデジタルやのう」と呟いてしまうくらい、デジタルした音です。デジタル臭さのあるプログレ的演奏は好きではないのですが、ELPはやはり70年代プログレの雄、デジタル臭一杯の機材を使用しながら、演奏するフレーズはアナログ的な音を意識した展開のものが多く、音はデジタル、演奏はアナログという、なんか実にミスマッチな演奏内容になっていて、これが意外と「面白い」。ミスマッチの妙ですね。聴かず嫌いはいけません(笑)

Disc4はリスナー録音によるブート音源。70年代の録音が中心で音質もまずまず(といって、ELP者以外の通常のプログレ・ファンにはお勧め出来るだけのクオリティは全くありません・笑)。 カールのドラムソロが圧巻の「Toccata」のライブ音源には、なんだか感慨深いものを感じる。他の収録曲も、ELP者の心をくすぐるものばかりで、ELP者なら、何らかの感動を覚える類の、なかなか含蓄のあるライブ音源である。
 
全体を通じて、決して、音が優れているとか、演奏内容が整っている、ということは無いんですが、1970年代、バリバリ現役の時代から「体育会系プログレ」と呼ばれるだけの、演奏テクニックはもとより、力ずくでグイグイ演奏を推し進める、グループとしての「凄まじい勢い」が感じられる音源が多数収録されています。
 
公式ブート音源なので、音的には、正直言って「イマイチ」ですし、演奏も粗いところが多いのですが、演奏の「勢い」がとにかく凄い。以前に、カール監修で第4集までリリースされていた「オフィシャル・ブートレグシリーズ」よりは内容は整っています。さすが、「キース公認」のブートレグ・ライブ音源と言えます。ELP者の方々には、マスト・アイテムだと思います。 
 
 
 
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