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2011年2月 9日 (水曜日)

晴れたらコンテンポラリーな盤を

今朝は雨。昨晩から降り始めた雨は、今年になって初めての「まとまった雨」。しかも、グッと冷え込んで、とにかく、それはそれは「冷たい雨」。これはかなわんなあ、と朝の通勤。冷え冷え、びしゃびしゃの千葉県北西部地方である。
  
しかし、昼前から急速に天気が回復。良い天気になった。こういう気分の良い午後は、洒脱なコンテンポラリー・ジャズが聴きたくなる。それも、爽快感があり、切れ味があり、聴き流すも良し、じっくり聴くも良し、キャッチャーな旋律を織り交ぜ、フレーズが親しみ易い、ポップなコンテンポラリー・ジャズが良い。
 
今をときめく、ファーストコールな人気ベーシスト、Christian Mcbride(クリスチャン・マクブライド)の4枚目のリーダーアルバム『Sci-Fi』(写真左)を聴く。2000年2月の録音。ちなみにパーソネルは、Christian McBride (key, ac-b,el-b), Ron Blake (ss,ts), Shedrick Mitchell (p,Fender Rhodes), Rodney Green (ds)。ゲストに、Herbie Hancock (p), Toot Thielemans (hca), David Gilmore (g), Dianne Reeves (vo)。 
 
電気楽器を織り交ぜつつ、マクブライド自身、8割方がアコースティック・ベースと、純ジャズをフュージョンを取り混ぜ、今までのジャズの要素を要所要所に配して、21世紀のメインストリーム・ジャズを演出している。
 
収録曲を見渡すと、スティーリー・ダンの「Aja」に始まり、6曲目には、スティングの「Walking on the Moon」、7曲目は、ウェザー・リポートの「Havona」が、そして、10曲目には、ワーナー時代のハービー・ハンコックに捧げた「Via Mwandishi」まで収録されていて、この収録曲を見るだけでも、コンテンポラリー・ジャズの芳しき香りがプンプンする。選曲も実に「21世紀的」である。
 
Mcbride_scifi
 
特に、スティーリー・ダンの「Aja」は、その充実した内容に感服した。原曲「Aja」のセンスの良い、小粋な切れ味そのままに、今様の4ビートのコンテンポラリー・ジャズに仕立て上げた、そのアレンジ・センスとバンドの演奏力には凄まじいものがある。スティングの「Walking on the Moon」も然り。
 
そして、ウェザー・リポートの「Havona」が絶品。オリジナルである、ウェザー・リポートの演奏よりも洗練され、展開がダイナミック。音の切れ味が抜群。エレベの天才ジャコ・パストリアスの必殺曲「Havona」。このエレベの天才の名曲・名演を、マクブライドは、アレンジよろしく、高速ウッドベースで弾きまくっている。
 
1曲目「Aja」と6曲目の「Walking on the Moon」で、ゲスト・ギタリストのDavid Gilmore(Pink Floydのギタリストで有名)が、ロックっぽいジャジーなギターを披露し、3曲目「Xeres」で、ゲスト・ピアニストのHerbie Hancockが大活躍。4曲目の「Lullaby for a Ladybug」での、Dianne Reevesのボーカルも良い雰囲気。

全体的に重心が低く、しっかりとした安定感があり、アップテンポの曲でも破綻が無く、ハイテクニックを駆使しているにも拘わらず、それが少しも耳につかない。バンド全体のレベルは途方もなく高い。アルバムに収録された全ての曲について、実に趣味の良い、洒脱なコンテンポラリー・ジャズに仕上げられている。テイストは「21世紀のモダン・ジャズ」。
 
良いアルバムです。爽快感抜群で、実に洒脱なジャズ・アルバムです。リーダーのマクブライドのセンスの良さが光ります。21世紀のモダン・ジャズ。ジャズ者初心者からジャズ者ベテランの方々まで、幅広くお勧めできる優秀盤です。
 
 
 
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