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2011年2月14日 (月曜日)

祝・グラミー賞受賞

2月14日(現地時間13日)、第53回グラミー賞授賞式が行われた。松本孝弘&ラリー・カールトン(Larry Carlton)の『TAKE YOUR PICK』(写真左)が、グラミー最優秀ポップ・インストゥルメンタル・アルバムを受賞しました。いや〜目出度い。
 
いや〜ビックリしました。自分が密かにヘビーローテーションな一枚として愛でていたアルバムが、グラミー賞を受賞するとは・・・。

アルバム『TAKE YOUR PICK』は、4年前、カールトンと松本が共にギブソン社のギターを愛用していたことをきっかけに、ギブソン社を通じて、カールトンから松本に共演の打診をしたことが「馴れ初め」。松本がこれを快諾したことから始まり、2009年からレコーディングを進めていたとのこと。
 
ジャズ・フュージョンの重鎮ラリー・カールトンと日本ポップ・ロックの代表的バンドB'zの松本孝弘という、異種格闘技的なコラボである。まあ、絵に描いた様な「フュージョン(融合)・ミュージック」とも言えるし、このコラボは実に興味深い組合せではある。
 
冒頭の「JAZZY BULLETS」を聴くと、その異種格闘技的な雰囲気が良く判る。松本孝弘のギターはあくまで、日本のポップ・ロックとしての音色を貫く。フレーズも語法もロックそのもの。決して、ジャズ・フュージョンに迎合しない。
 
ジャズ・フュージョンをカールトンと演るからといって、自分のエレギのスタイルをジャズ・フュージョン寄りに変えていないところが、このアルバムを成功へと導いている。なんせ共演相手は、ジャズ・フュージョンの重鎮ラリー・カールトンである。普通は迎合するけどなあ(笑)。
 
Take_your_pick
 
ロック・ギターのイディオムを踏襲することで、ジャズ・フュージョンのカールトンとの融合の成果となった一曲が、7曲目の「hotalu」。これはジャズ・フュージョンでは無い。これはプログレッシブ・ロックだ。インスト・プログレの音であり、ロックのイディオムである。逆に、このインスト・プログレに、ジャズ・フュージョンの重鎮カールトンがきっちりと追従するどころか、カールトンの個性そのままに、松本のギターをシッカリとフォローしているところが凄い。
 
9曲目「Easy Mystery」なんか、これロックやん(笑)。ここでの松本のギターは、まるでジェフ・ベック(笑)。それでも、カールトン御大との共演である。実に慎重に神妙にジェフ・ベックしているところが実に可愛い(笑)。ここでも、驚くべきはカールトン。ここでも、カールトンの個性そのままに、松本のギターをシッカリとフォローしているところが凄い。
 
6曲目の「Tokyo Night」、12曲目「A girl from China」の様な、実にベタな、日本の旋律や中国の旋律を織り交ぜた、米国向けの、米国に迎合した曲もあって、ちょっと赤面するが、日本の旋律や中国の旋律を大々的に全面に押し出した、ベチャベチャな演奏ではないので、これはこれで「ご愛嬌」(笑)。アレンジの趣味の良さは十分に感じる。ここでも、やはり、カールトンの存在は大きい。
 
10曲目の「ao」では、松本とカールトンのギターの共演、ユニゾン&ハーモニーが実に美しい。全く違ったスタイルと音色のギタリストの共演であるが、これほどまでに、シンクロしコラボした例を僕は他に知らない。松本の誠実さとカールトンの懐の深さ所以の仕業だろう。素晴らしい異種格闘技である。
 
聴き込めば聴き込むほど、色々と新たな発見があって、とにかく聴き飽きない、とにかく聴いていて、音楽的に実に面白いアルバムです。基本はジャズ・フュージョンですが、松本の個性が前面に出る演奏は全く持ってロック(笑)。カールトン御大のギターによる、演奏全体をカバーする堅実なコントロールも聴き逃せない。良い意味で「フュージョン」なギター・アルバムです。聴くべし。
 
 
 
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