Fride Prideの新作はええぞ〜
Fride Pride。フライド・プライドと読む。女性ボーカルのShihoとギターの横田明紀男とのデュオである。2001年にデビューしているので、今年で10年。今や中堅のコンテンポラリー・ジャズの個性的なユニットである。
Shihoのボーカルは個性の塊。疾走感抜群。ジャズを基調としつつ、ソウル、ロックなどジャンルやスタイルを超越し、シャウト、スキャット、ウィスパーとテクニック抜群。とにかく上手い。そして、魂がこもっていて、ガッツ溢れるボーカル。
横田明紀男(愛称:横ちゃん)のギターも凄い。もの凄いテクニック。横ちゃんのギターも疾走感抜群。ジャズを基調としつつ、ソウル、ロックなどジャンルやスタイルを超越し、ストローク、アルペジオ、スリーフィンガー等々なんでもござれ。とにかく上手い。そして、魂がこもっていて、ガッツ溢れるギター。
ボーカルのShihoとギターの横田明紀男は、実にピッタリの相性で、これほど、バッチリとシンクロするデュオは、なかなか無い。そんなフライド・プライドが、今年の2月2日、通算8枚目のアルバムをリリースした。そのタイトルは『For Your Smile』(写真左)。
久しぶりにジャズ・スタンダード中心に回帰した「硬派な」アルバムである。が、そんなジャズ・スタンダード曲の中に、マイケル・ジャクソンの「BAD」が入っているところなんざぁ、粋やねえ。
もともと、フライド・プライドは疾走感溢れる秀逸なアレンジが最大の「売り」と思っているが、この新作でも、その「売り」が遺憾なく発揮されていて気持ちが良い。特に、超有名スタンダード曲「You'd Be So Nice To Come Home To」や「A Night In Tunisia」は素晴らしい出来だ。今までの誰の演奏にも歌唱に無い、フライド・プライド独自のギター・アレンジと歌唱が素晴らしい。ちなみに全ての収録曲は以下の通り。
1. Don't Let Me Be Lonely Tonight (James Taylor)
2. Girl Talk (Neal Hefti)
3. A Night In Tunisia (Dizzy Gillespie / Frank Paparelli)
4. Love Will Keep Us Together (Neil Sedaka)
5. Only You (Buck Ram / Ande Rand)
6. You'd Be So Nice To Come Home To (Cole Porter)
7. Someone To Watch Over Me (George Gershwin)
8. One Note Samba (Antonio Carlos Jobim)
9. So In Love (Cole Porter)
10. Tea For Two (Irving Caesar / Vincent Youmans)
11. BAD (Michael Jackson)
12. 恋愛 Puzzle (Original)
13. Razzmatazz (Rod Temparton)
14. Smile (Charles Chaplin)
個人的には、ラストの「Smile」に感動の「涙・涙・涙」である。「喜劇王」の異名を持つ、チャーリー・チャップリン。そのチャップリンが作曲した楽曲のひとつが「スマイル(Smile)」。『モダン・タイムス』のラストシーンで印象的なイメージを残す素晴らしい楽曲。その歌の持つ魅力をしっかりと歌い上げるShihoの歌唱が素晴らしい。
フライド・プライドの新作『For Your Smile』は、なかなかの力作で内容充実。というか、最新作にして、彼らデュオ・ユニットの最高作と断言したい。良いアルバムです。バーチャル音楽喫茶『松和』では、結構、ヘビーローテーションな一枚になっています。
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