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2011年1月23日 (日曜日)

初心者向けの推薦盤にも色々ある

密かにジャズ盤の鑑賞が「お洒落なアイテム」として浸透しつつあるらしい。今日も本屋で「女子ジャズ」という雑誌を見つけた。ちょっと立ち読みさせて頂いたんだが、これがまあ、なかなかしっかりした内容なのだ。
  
雑誌の正確なタイトルは「月刊ピアノ2011年2月号増刊 大人かわいい音楽生活 女子ジャズ」と長ったらしいが、女子ジャズ入門にターゲットを絞った、ジャズ者初心者向けの記事がなかなか良く書けていて、ついつい引き込まれる。アルバム紹介も良いアルバムをチョイスしていて感心した。過去のジャズ者初心者向けのアルバム紹介を鵜呑みで踏襲していない点が評価される。
 
そう、ジャズ者初心者向けのアルバム紹介って、かなり過去、例えば具体的に言うと、僕がジャズを聴き始めた1970年代後半から、あまり変わっていないことが、とても不思議である。というか、ほとんど変わっていないのではないか。約30年以上も経っているのに、ほとんど変わらない初心者向けアルバム紹介って、これって明らかに手抜きじゃあないのかなあ。
 
例えば、最近、久しぶりに聴いた『The Best Of Max Roach And Clifford Brown In Concert』(写真左)。ドラムのMax Roach(マックス・ローチ)と、伝説のトランペッター Clifford Brown(クリフォード・ブラウン)の双頭リーダーのバンドのライブ盤なんだが、このライブ盤って、旧来からの「ジャズ者初心者向け推薦盤」に良くその名前が挙がるもの。
 
しかし、久しぶりに聴いてみると、う〜ん、なんだかなあ。まず、録音があまり良くない。LAの「California Club」での2種類のライブを収録しているんだが(LP時代はA面とB面に分けて収録)、一様にテナーサックスの録音が良くない。音がこもっていたり、音が遠かったりで散々である。ドラムの音にかき消されてベースの音はあまり聴こえず、そのドラムの音も切れ味悪く、もこもこしている。
 
1954年の録音なので、レトロ気分を増長させるものではあるのだが、初心者の方々が、ジャズという芸術音楽を鑑賞するというシチュエーションでは、やはりアルバムの録音はある程度優秀なものが理想だろう。あまりに音が悪いと、飽きが来たり、演奏そのものを聴くことが嫌になる。とにかく、ジャズは録音の古い、聴き難いものという印象は避けたいものだ。
 
恐らく、弱冠25歳で交通事故死した、伝説のトランペッター、クリフォード・ブラウンの数少ないライブ盤で、音も悪いなりにまだましな方で、そういう意味で初心者向けのアルバムとして選定されているようだが、それはちょっと疑問ですね。誰かが過去にジャズ者初心者向けとしたんでしょうが、21世紀の今になっても、それを疑いも無く、初心者向け盤として、ジャズ本に掲載する評論家の方々って、う〜ん。自ら、推薦する盤をちゃんと聴き直して、原稿をまとめておられるのか、ちょっと不思議になります。
 
 
Max_culifford_concert_2
  
 
ちなみに収録曲とパーソネルを見渡してみると以下の通りになる。
  
1. Jor-du
2. I Can't Get Started
3. I Get A Kick Out Of You
4. Parisian Thoroughfare
5. All God's Chillun Got Rhythm
6. Tenderly
7. Sunset Eyes
8. Clifford's Axe
  
1-4.
Clifford Brown (tp) / Harold Land (ts) / Richie Powell (p) / George Morrow (b) / Max Roach (d) / Gene Norman (ann)  "California Club", Los Angeles, CA, August 30, 1954
  
5-8.
Clifford Brown (tp) / Teddy Edwards (ts -1,3) / Carl Perkins (p) / George Bledsoe (b) / Max Roach (d) / Gene Norman (ann)  "California Club", Los Angeles, CA, April, 1954
    
実は、僕は、このライブ盤をジャズ者初心者の時代に聴いて、何が素晴らしいのかが、さっぱり判らず、自分の耳はジャズに向いていないのではないか、と悩んだ時期があります(笑)。音が悪くて、とにかく聴いていて面白くない。クリフォードのトランペットのテクニックだけは凄いとは思うが、他のメンバーの演奏は良く聴き取れず、でした。ジャズのライブ盤って、こんなに聴き難いものなのか、と驚きました。
  
今の耳で聴いても、このライブ盤は色々と問題が多く、ジャズ者初心者向けのアルバムとしては、僕は推薦できませんね〜。クリフォードには、スタジオ録音盤で、彼の類い希な、天才的なテクニックと歌心を体験できる優れた盤が5〜6枚はあり、ジャズ者初心者の方々には、そちらを聴いて頂いた方が良いと思います。 
 
ジャズ者初心者の方々は、初心者向けの推薦盤については、その評論、紹介文を鵜呑みにしないようにして下さいね。おかしいなあ、聴いていて楽しくないなあ、と思ったら、別の紹介本を入手して、再チャレンジしてみて下さい。3冊目くらいには、きっと初心者の方々それぞれの感性にあった、ジャズ入門本が見つかると思います。
  
ネットでのサイトの情報もしっかりと参考にして下さい。ジャズの世界は意外と素人の方々のほうが、しがらみが無い分、理にかなったアルバム紹介をしているケースが良くあります。 
 
 
 
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