最近のトラックバック

« 年始のオープニング盤・その1 | トップページ | ジャズは芸術だと感じた瞬間 »

2011年1月 3日 (月曜日)

年始のオープニング盤・その2

チック・コリア(Chick Corea)が大のお気に入りである。好きなジャズ・ミュージシャンを挙げろ、と言われたら、1にマイルス、2にチックである。
 
チックの音楽性は、カメレオンみたいにコロコロ変わる節操が無いところが良くないとか、その時その時のトレンドにいち早く追従する商売人、なんて言われることがあるが、僕たちは全く気にしない。チックの音楽に対するスタンスは、マイルスのそれと同じ。チックが節操の無い商売人なら、マイルスだって節操の無い商売人となる。
 
マイルスは、アコースティック・マイルスからエレクトリック・マイルスに変化し、ジャズの最先端に位置し、ジャズの可能性を切り開いていった訳だが、これって、その時その時の音楽のトレンドをいち早く吸収し、それをジャズとしてアレンジし、展開しただけである。マイルス流にいうと「クール」な音楽を追究しただけなのだ。
 
チックだってそうだ。流石にマイルス・スクールの一番弟子の一人。チックだって、その時その時の音楽のトレンドをいち早く吸収し、それをジャズとしてアレンジし、展開しているだけである。
 
マイルスはエレクトリックに走ったら、決してアコースティックに戻らなかったが、チックは、マイルスの動きの隙間を埋めるように、アコースティックに戻ったり、他流試合に走ったりする。でも、基本は、師匠のマイルスと同じ。その時その時で「クール」な音楽を追究しているだけなのだ。
 
ということで、年始のオープニング盤の2枚目は、毎年、必ずチック・コリアとなる。それも、必ず、この一枚と決めている。1972年リリースの『Return To Forever』(写真左)。チック・コリアの「いの一番」の名盤と言えば、絶対にこれ。チックの音楽性の全てがこのアルバムに詰まっている。決して最高傑作だとは思わないが、このアルバムを聴けば、チックがいち早く理解出来る。
 
Cc_rtf
  
このアルバムについては、ジャズ本でネットで語り尽くされているので、あまり多くはここでは語らないが、純ジャズの要素はもとより、フリー・ジャズ、フュージョン・ジャズ、ワールド・ミュージック、プログレッシブ・ロック、クラシック、などなど、チックがクールと思う音楽の要素がギッシリと詰まっている。それも、しっかりと整理され、しっかりとアレンジされているところがチックらしい。
 
加えて、今までのジャズ本やネットでは全く触れられていないが、チックは、師匠のマイルス同様、ビート&リズムを重要視し、音の基本とする。いかなる「クール」な音楽を追究しようとも、チックはマイルスと同様に、ビート&リズムを基本としている。
 
だから、基本的には、チックの生み出す音楽は「ぶれ」が無い。当然、マイルスも「ぶれ」が無い。基本的に、ミュージシャンに対してリスペクトの念を持たず、表面づらだけを聴いているだけだから、音楽性がカメレオンみたいにコロコロ変わるとか、トレンドにいち早く追従して節操が無いとか、そんな無責任な評論になるんだろう。チックの評価は低いにも拘わらず、マイルスやビル・エバンスを評価する人は、申し訳ないが僕は信用出来ない。
  
年始はしっかりと自分の本来のスタンスを再確認する時期。このチックの『Return To Forever』を聴くことにより、ジャズに対する自分の本来のスタンスを再確認する。
 
特に、LP時代のB面を占める、美しく躍動感溢れる名演・名曲「Sometime Ago 〜 La Fiesta」に至福の時を感じながら、ジャズを聴いていて良かったな〜、と再認識する。そして、LP時代のA面ラスト「What Game Shall We Play Today」を聴きながら、音楽ってジャンルじゃないよな〜、って強く思い、LP時代A面の1〜2曲目である「Return To Forever」〜「Crystal Silence」を聴いて、やっぱりジャズの演奏フォーマットって凄いな〜、と単純に感心する。
 
さあ、昨日はマイルス・デイヴィスの『アガルタ』、今日はチック・コリアの『リターン・トゥ・フォーエバー』を聴いて、すっかり気持ちはリフレッシュ。明日から、いよいよ今年が始まる。今年もよろしくお願いしますね〜。 
 
 
 
★Twitterで、松和のマスターが呟く。検索で「松和のマスター」を検索してみて下さい。名称「松和のマスター」でつぶやいております。
 
★ コメント&TBは、全て「松和のマスター」が読んでから公開される仕組みです。表示されるまで少し時間がかかります(本業との兼ね合いで半日〜1日かかる時もあります・・・ごめんなさい)。公開されたくないご意見、ご感想はその旨を添えて送信してください。

« 年始のオープニング盤・その1 | トップページ | ジャズは芸術だと感じた瞬間 »

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/80793/38321922

この記事へのトラックバック一覧です: 年始のオープニング盤・その2:

« 年始のオープニング盤・その1 | トップページ | ジャズは芸術だと感じた瞬間 »

リンク

  • 松和 / ジャズ・フュージョン館
    ホームページを一新しました。「ジャズ・フュージョン館」と「懐かしの70年代館」の入り口を一本化し、内容的には、当ブログの記事のアーカイブを基本としています。  
  • 松和 / 懐かしの70年代館入口
    更新は停止し、新HPへ一本化中。新しいブラウザーではレイアウトが崩れたりと申し訳ありません。
2017年11月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30    

カテゴリー

常連さんのブログ

  • 70年代思い出の名曲
    music70sさんのブログ。タイトル通り、定期的に、70年代の懐かしのアルバムを紹介されています。なかなか、マニアックなアルバム選択、曲選択に、思わずニンマリしてしまいます。
  • いそいそジャズ喫茶通い
    yuriko*さんのブログ。都内のジャズ喫茶への訪問記録。ジャズと言えば『ジャズ喫茶』。敷居が高くて、と思っている方々に是非読んで頂きたいブログ。実際の訪問記録ですから読んでいて楽しく、実際の訪問時の参考になります。
無料ブログはココログ