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2010年12月28日 (火曜日)

初心に帰ってスイング・ジャズ

ジャズ批評の最新号、第159号『ジャズ絶対入門』(写真右)を読んで、初心に帰らなければ、と思い立って、クラシック・ジャズを聴き返し始めた。
 
僕にとって、クラシック・ジャズといえば、なんといっても、ベニー・グッドマン(Benny Goodman)である。スイング・ジャズの代表的存在として「King of Swing(スイングの王様)」と呼ばれる。彼のクラリネットの音は、魔法のように、様々な表情を見せてくれる。しかも異常なほどに「上手い」。僕がジャズに興味を持つきっかけになったジャズ・ミュージシャンの一人である。
 
小学校5〜6年の頃、良く入るので聴いていたNHK第1放送。寝る頃にラジオから流れてくる音楽に強く惹かれた。何と呼ばれる音楽なのか。両親に訊いても判らない。叔父に訊いてやっと判った。「ジャズ」。そのクラリネットの音は強く印象に残った。

そして、時は流れて高校時代。テレビで「ベニー・グッドマン物語」なる映画を放映していた。この映画のサウンドトラックを聴いて、ハッとした。あの小学校5〜6年の頃にラジオで聴いた、あのクラリネットの音である。そして、ラジオから流れてきて「ええ曲やなあ」と思った曲が演奏された。「Sing, Sing, Sing」である。
 
この映画「ベニー・グッドマン物語」は大のお気に入りになった。主人公のベニー・グッドマンが楽団のメンバーと演奏するシーンがとにかく皆楽しそうで、見ていてワクワクする。映画のバックに流れてくる演奏が実に楽しい、実に優しい、実にポップ。このジャズのジャンルを「スイング・ジャズ」と呼ぶことを知ったのは、大学に入ってから。
 
そして、ジャズを本格的に趣味として聴き始めて、何年経った頃だろう。この映画「ベニー・グッドマン物語」のグッドマン自身の演奏を収録したオリジナル・サウンドトラック盤があることを知る。欲しくて堪らない。中古盤を探しに探して手に入れた。そして、針を落としてみると・・・。そこにはあの「とにかく楽しい」極上のスイング・ジャズが一杯詰まっていた。
 
Benny_goodman_story
 
実はこの『The Benny Goodman Story』には2種類のアルバムがある。デッカ盤とキャピトル盤(写真左)である。最初は映画のサウンドトラックとしてデッカからリリースされた盤に不満を持ったグッドマン本人は、新たにキャピトル盤として再録音。このキャピトル盤の方が代表盤になった。僕はこのキャピトル盤が好きで好きで、何回聴いてもこのサントラ盤は良い。
 
収録された曲名を眺めてみると、それはそれは、グッドマンのスイング黄金時代の名曲がズラリ。4曲目の「Sing, Sing, Sing」はビートが効いていて、ダイナミックで、とにかく楽しい演奏である。最近では映画「スイング・ガールズ」にもハイライトシーンに採用されて有名になった。そうそう「One O'Clock Jump」も楽しいなあ。一転、「Goodbye」などはしみじみとして実に心に染みる名演だと思うし、名手ライオネル・ハンプトンのヴァイヴがとっても素晴らしい「Moonglow」も染みる染みる。 
 
そして、僕にとっての極めつけは「Memories of You」。この曲のテーマの旋律が絶品。そして、その旋律を奏でるグッドマンのクラリネットの音が素晴らしい。優しくて、ポジティブで、丸っこくて、それでいて芯があって、もう心に染み入って、泪が出そうになるほど。テディ・ウィルソンのピアノも美しく、ハンプトンのヴァイヴも豊かに響く。
 
僕は、映画「ベニー・グッドマン物語」の中で、この「Memories of You」が流れてくると、いつもジンワリと目頭が熱くなる。それほどまでに、長年に渡って、この「Memories of You」の演奏にぞっこんでなのである。ほんと、これ名演中の名演です。
 
スイング・ジャズは、ただただ楽しい。ベニー・グッドマンの「ベニー・グッドマン物語」は楽しい演奏がてんこ盛り。そう「ジャズは楽しい」。基本に立ち返って、クラシック・ジャズを聴いていて、心からそう思います。
 
 
 
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