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2010年11月25日 (木曜日)

ジャズ・アコギの真髄

昨日、リー・リトナーのアコギの名演を聴いていて、どうしてもジャズのアコギの傑作を聴きたくなった。
 
ジョン・マクラフリン(John McLaughlin)、アル・ディ・メオラ(Al Di Meola)、パコ・デ・ルシア(Paco de Lucía)という3人のギタリストが集って「スーパー・ギター・トリオ」を結成した時期がある。アコースティック・ギター3本だけの常識を超越した超絶技巧な演奏。ジャズ・ギターとフラメンコ・ギターの邂逅。そのライブ盤とは『Friday Night In San Francisco』(写真左)。このブログでは過去にご紹介したかと思うが、再度、このライブ盤について語りたい。
 
ジャズ・ギタリストの演奏テクニックが、ロックはおろかクラシック・ギターの世界を凌駕するばかりのテクニックを保持していることを知らしめた、聴いていて唖然とする超絶技巧なアコギの世界。このアルバムを聴けば、ジャズ・ギターをやってみようという意欲が全く萎えてしまうほどの、常人のテクニックを大きく超越した、ほとんど「神」の領域。
 
冒頭の「Mediterranean Sundance〜Rio Ancho」の前半3分位を聴いただけで、人前で一丁前にアコースティック・ギターを弾いたことがある人間ならば、この演奏の凄まじさが判るはずだ。唖然とする。このテクニックは何なんだ。凡人をしてギターを弾くことが虚しくなるような超絶技巧なテクニック。しかも、インプロビゼーションの部分の歌心も満点。本当に凄い。目眩くギター・バトルの世界である。
 
このライブ盤の演奏内容には、当時たまげた。というかビックリした。というか「何なんだこれ」という感じで、にわかにその凄さが言葉で表現できなくて、アワアワしていた(笑)。それほど凄い内容である。
 
 Friday_night_in_sfo
 
1980年当時のジャズ界においては、アコースティック・ギター3本だけの演奏時代が画期的だった、というか、その後、この「スーパー・ギター・トリオ」を凌駕するアコギ3本の演奏はお目にかからないし、恐らく、この「スーパー・ギター・トリオ」が唯一無二だろう。
 
今の耳で聴くと、この「スーパー・ギター・トリオ」の演奏はしっかりと「純ジャズ」なんだが、当時はにわかに「純ジャズ」とは認識されず、パコ・デ・ルシアの存在を理由に「フュージョン・ジャズ」として紹介されていたのは、今となっては「乱暴」なことであった(笑)。譲っても、今で言う「コンテンポラリー・ジャズ」である。「フュージョン・ジャズ」とは、ちと違う。
 
改めて、この『Friday Night In San Francisco』を聴くと、ジョン・マクラフリン、アル・ディ・メオラ、パコ・デ・ルシアの3人のギタリストの相性が抜群なのが良く判る。パコは、もともとが著名なフラメンコ・ギタリスト。ディ・メオラは、チック・コリアのRTFに在籍していたように、そこはかとなくスパニッシュ・フレイバーのフレーズが特徴。マクラフリンは、ヨーロッパ独特の民俗音学的なフォーキーな響きが根底に流れる、独特なフレーズが特徴。パコのフラメンコの雰囲気に、ディ・メオラ、マクラフリンはピッタリと「はまった」。
 
まあ、とにかく、凄い内容の目眩くギター・バトルの世界である。しかも、アコギの世界。このライブ盤を聴いて、もうロックの世界に戻りたいと思わなくなったし、自分の根底にあったクラシック至上主義からもやっと抜け出した。音楽とは自分の耳で聴いて「良い」と思ったものは、単純に「良いもの」だと思うようになった。
 
音楽を文字で表現する便宜上、「ジャンル分け」は役にたったりするので全面的に否定するものではありませんが、音楽を聴く上では、音楽のジャンル分けが全く意味をなさないものだ、ということを、やっと心から理解した。それほど、このライブ盤の音世界は凄まじいものがあります。今でも聴く度に感動します。
 
 
 
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