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2010年11月20日 (土曜日)

晩秋の「ゴルソン・ハーモニー」

ファンキーで郷愁感漂う雰囲気が独特なグルーブを供給する。ふくよかで、特徴的な中低音のユニゾン&ハーモニー。一聴すれば、直ぐにそれと判る。「ゴルソン・ハーモニー」の特徴である。

サックス奏者であるベニー・ゴルソン(Benny Golson)の必殺の「編曲」技なのだが、このベニー・ゴルソンって人、テナー奏者としてよりは、アレンジャーとして優れた才能を発揮したことで知られています。ちなみにベニー・ゴルソンは、1929年生まれですがら、今年で81歳になりますが、まだまだ現役で頑張っているようです。

そういえば、ゴルソンは2004年のスティーヴン・スピルバーグ監督の映画『ターミナル』に、カメオ出演していましたね。最後のサインの主がゴルソンだったかと。まだまだ元気な姿に頼もしさを覚えました。

さて、ベニー・ゴルソンと言えば「ゴルソン・ハーモニー」が絶対的定番なんですが、そのゴルソン・ハーモニーを堪能するには、やはり、ベニー・ゴルソンのリーダー作に耳を傾けるのが一番でしょう。

ベニー・ゴルソンのリーダー作はいろいろありますが、この晩秋の雰囲気にピッタリの、ゆったりとしたミドルテンポの曲が多く、心ゆくまでゴルソン・ハーモニーが堪能できるアルバムが『Benny Golson's New York Scene』(写真左)。1957年10月の録音。ちなみにパーソネルは、Benny Golson (ts), Art Farmer (tp), Wynton Kelly (p), Paul Chambers (b), Charlie Persip (ds)。
 

Bgolson_ny_scene

 
パーソネルを改めて見渡すと、いやはや素晴らしいメンバー構成です。このアルバムのゴルソン・ハーモニーの哀愁感を惹き立たせるような、明るい哀愁感を提供してくれるのが、ウィントン・ケリーのピアノ。ゴルソン・ハーモニーに欠かせないブリリアントで明朗感あふれ、ファンキーの香り芳しいアート・ファーマーのトランペット。そして、このアルバムでは、テナー奏者としても健闘しているゴルソンの「ウネウネ・テナー」。

このゴルソンのテナー、ファーマーのペット、そしてケリーのピアノの3者で、あの独特な響きを持つ「ゴルソン・ハーモニー」を生み出すのですから堪りません。このアルバムでのゴルソン・ハーモニーは、やや抑え気味の、明るく趣味の良いファンキー感が特徴です。これは恐らく、ウィントン・ケリーのピアノのたまものでしょう。チェンバースのベースとパーシップのドラムの堅実なサポートも落ち着きが合って、安定感抜群。

アルバム全体として、実に均整の取れた、バランスの良い、控えめなファンキーさが、このアルバムの魅力です。このやや控えめなファンキーさが、この晩秋の、やや物寂しいさ漂う、凛とした空気にピッタリです。

ジャズ的な強烈なパンチある音を聴くのではなく、趣味の良いゴルソン・ハーモニーを愛でるアルバムとして、ゆったりとジャズを聴きたい向きにピッタリでしょう。ただし、ゴルソンのテナーは、ちょっと癖があるテナーの響きが特徴なので、ジャズ者初心者の方々からすると、好みがハッキリと分かれるかと。ジャズ者中級者向きだと思っています。
  
 
 
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