『Band On The Run』特別盤
ポール・マッカートニー&ウイングス(Paul McCartney & Wings)の『バンド・オン・ザ・ラン』(写真左)がデラックス・エディション化されました。当初は8月リリースの予定でしたが11月まで延期となり、やきもきしましたが、なんとか無事発売にこぎ着けた様です。
レーベル移籍に伴ってデラックス・エディション盤としていリリースとのことですが、この『バンド・オン・ザ・ラン』って、手を変え品を変え再リリースされるアルバムで、最近では「25周年記念ボックス盤」なんてものもありました。
今回の再発は、以下の様に4種類のバージョンがあります。日本ではLPバージョンは発売されませんでした。しかも「3CD+1DVD」と「2CD+1DVD」については、呼び名に微妙な「ずれ」があって、ちょっと混乱します。日本盤の方の呼び名の方に問題有りだと僕は思います。
もう「英語表記」で統一しても良いのでは無いでしょうか。「Deluxe」と「Special」の意味合いの差が判らない年代って、そうとうお年を召した年代に限られるのではないでしょうか。とにかく判りづらい。
3CD+1DVD:国内盤=スーパー・デラックス・エディション・輸入盤=Deluxe Edition
2CD+1DVD:国内盤=デラックス・エディション・輸入盤=Special Edition
1CD:国内盤=通常盤・輸入盤=Standard Edition
LP:国内盤=発売無し・輸入盤=Vinyl Edition
最初は奮発して、3CD+1DVDの「Deluxe Edition」を購入しようと思ったんですが、CD3枚目のオーディオ・ドキュメンタリーは一度聴いたら、恐らくほとんど聴かないだろうなあ、しかも、ブックレットも一度読んだら、恐らくほとんど読まないだろうなあ、と思って、最終的には、2CD+1DVDの「Special Edition」(写真右)にしました。
CD1枚は当然のごとく、オリジナルの『Band On The Run』。SHM-CD仕様での提供とは知らなかったので、お買い得感有りでした。CD2枚目はボートラ集。英国盤未収録のシングル曲「Helen Wheels」を始め、ドキュメンタリー映像「ワン・ハンド・クラッピング(One Hand Clapping)」からのオーディオ・トラックなど、全9曲収めています。まあ、これは明快に「ボートラ」的なもの。
DVDには、プロモーションビデオやドキュメンタリー映像「ワン・ハンド・クラッピング」、レコーディング・セッション映像、アルバム・ジャケットの撮影風景などが収録されます。これは、ポールのファンであれば、ポールを知りたい方々であれば、見ていて楽しいと思います。逆に、ポール自身のキャラに、あまり興味の無い方々には、あまり有り難みが無いかも。
CD1枚目のオリジナル盤の音は、現時点で最高だと評価しています。リマスターの方法としては、テープノイズの除去やピーク・リミッターを必ず使用する、従来のリマスターの踏襲では無く、2009年ビートルズリマスター盤の制作方針に準拠しながら行なわれたとのことです。僕は、2009年ビートルズリマスター盤の制作方針を支持していますので、今回のオリジナルの『Band On The Run』のリマスターには大満足です。
とにかく、オリジナル盤の今回のリマスターは「買い」だと思います。一般の70年代ロック者の方々であれば「Standard Edition」、一般のポール者の方々であれば「Special Edition」、コアなポール命の方々であれば「Deluxe Edition」がお勧めでしょうか。
「Deluxe Edition」は、約1万円と高額ですので(日本盤の「スーパー・デラックス・エディション」も同程度)、この1万円の価値をどう見るかで、「Deluxe Edition」の評価が分かれるでしょう。
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