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2010年11月 4日 (木曜日)

懐かしきJポップ・晩秋の思い出

しかし、天候不順な晩秋である。今朝も曇天の、我が千葉県北西部地方。しかも寒い。気温約10度。体調イマイチでもあり、機嫌はすこぶる悪い。日中は時雨があったみたいで、帰宅すがら、道のあちらこちらに水たまりが出来ている。気温もグッと下がって息が白い。今の気温は8度。冬の気温である。
 
今年は夏が酷暑。秋はすっ飛ばされて、11月の上旬で早、初冬の雰囲気。例年であれば、秋の雰囲気にドップリつかっての初冬である。それが今年は秋がすっ飛ばされて、いきなり初冬。秋の淋しさに浸りながら、音楽に懐かしさを感じる。そんな例年の秋が無いのは、どうも良くない。
 
今日は、久しぶりに「70年代Jポップ」の話題を・・・。晩秋になると、必ずヘビーローテーションになるのが、オフコースの『SELECTION1973-78』(写真左)。1978年5月5日にリリースされた、オフコース初のベストアルバム。1stアルバム『僕の贈りもの』から5thアルバム『JUNKTION』まで、二人のオフコースの魅力がギッシリ詰まったアルバム。
 
当時、発売元の東芝EMIは商業主義的な会社で、ミュージシャンの意向を確認することなく、いきなりベスト盤を発売し、挙げ句の果て、お抱えミュージシャンとの間に亀裂が生じて、結局、他レーベルへの移籍が多い、とんでもないレコード会社だった。
 
いやいや、なにも東芝EMIだけでは無い。1970年代の日本のレコード会社なんて、皆同じようなものだ。ミュージシャンは単なる「金づる」と認識し、ミュージシャンに対するリスペクトの念のかけらも無い、心無い商業主義的な対応が多かった。全く持ってヤクザな時代である。
 
このベストアルバムについては、当時、オフコースの二人は大反対。安直なベストアルバムを出すなんて、小田&鈴木の両名の矜持と音楽的スタンスが許さない。

プロデューサーは提案した。小田&鈴木が、主体的な意図も持って選曲した、二人のオフコース公認のベストアルバムにしないかと。この提案に小田と鈴木は納得した。ミュージシャン本人たちの知らないところで、安直に、耳当たりの良い曲を選んだだけの「ベストアルバム」では無い。ミュージシャン自らが意図を持って選曲した「セレクション」。例えば、6曲目の「のがすなチャンスを」は、当時、未発表のライブ録音から、この「セレクション」に抜擢している。

Offcourse_selection_1973_78
 
確かに、この『SELECTION1973-78』は、安直なベストアルバムとは一線を画する、ベストアルバムである。オリジナル・アルバムの様な雰囲気を十分に備え、ベストアルバムとは言いながら、オリジナルな一つのアルバム作品と言って良い、不思議な魅力を湛えている。
 
僕にとって、この『SELECTION1973-78』を聴くには「晩秋」が一番。恐らく冒頭の1曲目、当時シングルとしてリリースされた「やさしさにさようなら」の存在がそうさせるのだろう。とにかく歌詞が良いのだ。
 
僕がオフコースに出会ったのは、高校3年生の11月初旬。ちょうど今の季節である。アルバムは『Song is Love』。珠玉の名盤である。僕はこのアルバムで、シティ・ポップに目覚めた。そして、浪人時代を経て、このアルバムに出会ったのは大学1回生の秋。高校時代からの友人達の繋がりがほとんど途絶え、浪人時代から文通してきた彼女とのやりとりに「すきま風と行き違い」が見え隠れして、孤独感に苛まれ始めた頃である。
 
「やさしさにさようなら」 作詞・作曲:小田和正
 
誰か他の人のために生きるの
私は傷ついて息もできないほど
 
僕が作る別れの歌のように
ワインとあなた 僕と迎える夜明け
 
冬の寒さと安らぎの夜を
分かち合う日々は過ぎて
愛は消えた
 
あなたのいない部屋 もどかしい午後
 
 
この歌詞は、当時、心にしみた。寂寞感がつのった。今でもこの歌を聴く度に、あの頃の孤独の辛さを思い出して、しみじみする。でも、この歌には、2人のオフコースの歌に共通の「明日」がある。ポジティブな「明日」がある。過ぎ去った昨日を「良い思い出」としての物語に変える強さが底にある。だから僕は、二人時代のオフコースが今でも好きだ。そして、当時、その「強さ」に救われた。
 
だから、当時からこの歌が好きだし、2人のオフコースの歌が好きだ。だから、また今年も、この「晩秋」の季節に、このオフコースの『SELECTION1973-78』を聴く。そして、あの頃の孤独の辛さを思い出して、しみじみしながらも、明日を感じて、顔を上げて、辛かったあの頃を笑い飛ばしつつ、今をポジティブに評価することができるのだ。 
 
 
 
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