ビッグバンド・ジャズは楽し・10
さて、久しぶりに、ビッグバンド・ジャズの特集である。シリーズ「ビッグバンド・ジャズは楽し」の今日は第10回目。題して『ビバ!Vanguard Jazz Orchestra』。
Vanguard Jazz OrchestraのCDをちょっとだけ聴いて、「これはいける、これは良い」と直感的に思った。重心の低い、正統派のビッグバンド。スイング感よりドライブ感優先。ソロイストはどれも秀逸。ベースとドラムの重低音重視の、音の底を這うようなビートが堪らない。疾走感が良い。そして、バラードのクールな歌心がまた良い。
そんなVanguard Jazz Orchestraの、僕のお目当てのアルバムは『Monday Night Live At The Village Vanguard』(写真左)。これが欲しくて欲しくて堪らない。でもCDは結構値が張る。今回、Amazonのmp3ダウンロードサイトで、やっとのことでリーズナブルな価格で手に入れた。嬉しい。
CD2枚組の『Monday Night Live At The Village Vanguard』。Vanguard Jazz Orchestraの魅力がてんこ盛り。とにかく、収録されたどの曲もどの演奏も、正統派ビッグバンド・ジャズ。基本姿勢は、スイング感よりドライブ感優先。これって、どこかのビッグバンド・ジャズに良く似ているのでは・・・。
1966年2月、サド・ジョーンズ=メル・ルイス・ジャズ・オーケストラとしてスタート。以来44年間にわたり、N.Y.の名門ジャズ・クラブ「ヴィレッジ・ヴァンガード」で毎週月曜日にライヴを続けているビッグバンドが、この「Vanguard Jazz Orchestra」である。
この事実、聴き始めた頃は全く知らなかった。不明を恥じます。それでも、重低音重視の、音の底を這うようなビートと、スイング感よりドライブ感優先な、切れ味鋭いアンサンブル。これって、確かに、サド・ジョーンズ=メル・ルイス・ジャズ・オーケストラの特徴を踏襲しているんですよね。
でも、正直言うと、サド・ジョーンズ=メル・ルイス・ジャズ・オーケストラ=Vanguard Jazz Orchestra というのはつい最近知った。すみません。不明を恥じてます(笑)。なんか良く似ているなあ、とは思ったんやけどなあ。フォロワーと思ってしまったんだよな〜。
2008年2月にNYのヴィレッジ・ヴァンガードで行われたライブ録音より選りすぐりの11曲を2枚のCDに収録した、秀逸なビッグバンド・ジャズのライブ盤。選曲が良いんですよね。当たり前か。数々の名作を遺した作曲家でもあるサド・ジョーンズのレパートリーを中心に選んでいるんやもんな。なんで、このVanguard Jazz Orchestraが、サッド・ジョーンズの曲を好んでチョイスするか、それもつい最近知った。何度も言うが、サド=メル・ジャズ・オーケストラ=Vanguard Jazz Orchestra なんですよね。
近年のビッグバンド・ジャズの好盤です。とにかく、正統派ビッグバンド・ジャズであることが、なによりも嬉しいし、現代ビッグバンド・ジャズの特徴でもある「スイング感よりドライブ感優先な、切れ味鋭いアンサンブル」が、しっかりと踏襲されているのも嬉しい。
第50回グラミー賞「ベスト・ラージ・アンサンブル」部門獲得アルバムでもあります。ビッグバンド・ジャズの入門盤としても最適なアルバムでもあります。良いアルバムです。聴けば判る。久しぶりに、ビッグバンド・ジャズを心から堪能しました。
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