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2010年10月29日 (金曜日)

Tonight's the Night〜今夜きめよう

ロッド・スチュワートの『Night on the Town』(写真左)。1976年6月のリリース。前作『Atlantic Crossing』で、英国から米国に渡って、その米国に活動拠点に移しての第2作目である。
 
この『Night on the Town』は、その前作の『Atlantic Crossing』の対となるアルバムである『Atlantic Crossing』の構成は、LP時代のA面が「Fast Side」、B面が「Slow Side」。そして、『Night on the Town』は、A面が「Slow Side」、B面が「Fast Side」。構成は真逆だが、コンセプトは全く同じ、この『Atlantic Crossing』と『Night on the Town』は対になる、兄弟アルバムである。
 
この『Night on the Town』は、米国に渡っての第2作目。前作の『Atlantic Crossing』の渋い選曲と比べて、米国向けのメリハリの効いた、実に判り易いリフとフレーズが満載の、とても楽しいR&B集になっている。
 
実は、ロッドのアルバムを初リーダー作から聴き進めてきて、この『Night on the Town』で詰まった。しばらく時間がかかった。この『Night on the Town』は、1976年のリリース。僕が今までの人生の中で一番辛かった、1977年から1979年にかけて、その辛かった時代にヘビーローテーションになった一枚である。さすがに、聴き返すと当時の思い出がありありと甦ってくる。これは、とても辛い作業である。まだまだ割り切れないところもある。暫し、心の整理をつけるのに時間がかかったが、僕はこの『Night on the Town』は、『Atlantic Crossing』と並んで、大のお気に入りである。
 
昨日のブログにも書いたが、浪人の頃、このアルバムにはお世話になった。浪人の頃は自分の将来について、激しく不安になることがある。現役の時、箸にも棒にもかからなかったから、特にその度合いが酷い。不安で不安で仕方が無くて、一人でいるのが怖くなるときもあった。この『Night on the Town』は、そういう時期の僕の「精神安定剤」だった。
 
そして、大学時代、2年生の初夏だったか、突然、ひとりぼっちになったことがある。それまで付き合っていた友人達は、人として大きな問題を抱えた輩ばかりだということに気が付いた。そして、こちらから縁を切った。そうでないと、こちらが腐る。せいせいした。が、ちょっと淋しいか、と思っていたら、遠い空の下の彼女からの便りがいきなり切れた。これは想定外である。いきなりどっぷりと孤独になった。孤独が昂じて心が萎えた。そんな時、このアルバムは心に染みた。心が荒れた。心が揺らいだ。心が荒んだ。
 
特に、冒頭の「Tonight's the Night (Gonna Be Alright)」、そう邦題は「今夜きめよう」。この曲は、僕にとって永遠の「青春ソング」。歌詞が小粋である。歌詞がセクシーである。歌詞が当時身につまされるものである。この歌詞とこの歌詞を歌い上げるロッドのボーカルは「絶品」の一言。
 
Night_on_the_town
 
Stay away from the window
Stay away from the back door too
Disconnect the telephone line
Relax baby, draw the blind
 
Kick off your shoes and sit right down
Loosen off that pretty French gown
Let me pour you a good, stiff drink
Ooh baby, don't you hesitate
 
Tonight's the night
Gonna be alright
I love you, girl
Ain't-nobody gonna stop us now
 
窓から離れて
ドアからも離れて
電話は鳴らないようにして
ベイビー、リラックスして、ブランドを降ろすんだ。
 
靴を脱いで、そして座って
その可愛いガウンの紐を緩めて
君に美味しいドリンクを一杯、注がせてくれ。
ベイビー、ためらわなくていいんだよ。
 
今夜こそ二人が結ばれる日さ。
うまくいくさ。
君を愛しているから。
誰も僕たちを止められないさ。
 
 
この歌の存在が、僕をロッドの聴き直しを途中で躊躇わせた。しばらく時間がかかった原因である。この歌は、20歳当時の僕を、僕が今までの人生の中で一番辛かった時代を、嫌でも思い出させる曲だから。が、50歳を過ぎた今、もうそんなことにこだわっている場合ではない。これから生きている時間の方が短いんだから。しかし、この「Tonight's The Night」は絶品である。しみじみする。心が揺れる。そして、心が和む。名曲、名唱です。

この『Night on the Town』は、ロッドのボーカルを心から楽しむ事の出来る傑作の一枚。ロッドの入門盤としては、このアルバムが一番だと思います。とにかく、判り易く印象的なリフとフレーズが満載。そして、ロッドのボーカルの素晴らしいこと。ロッドの天才を感じる事の出来る、1970年代のロック名盤の一枚です。ジャケット・デザインも秀逸。1970年ロック者にとっては必須のアルバムでしょう。
 
 
 
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