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2010年10月16日 (土曜日)

AOR時代のモンスターアルバム

1970年代後半は「AOR」の時代。「AOR」とは、和製英語になるが、AOR=Adult-Oriented Rockとなる。これが僕等の大学時代、一番すわりのよいフルスペルである。
 
「大人向けのロック」と日本では独自解釈され、大人向けの落ち着きのある、粋で洒落たロックを指す言葉となって、当時ブームとなった。基本的には、ソウルやジャズのソフト&メロウな要素を取り入れた、アーバンな音楽がAORのイメージだと僕は解釈している。ちなみに、米国では、このジャンルは「Adult Contemporary」と呼ばれているそうだ。
 
そんなAORブームの中、全米チャートで31週間トップに君臨し、アメリカだけで1800万枚も売れたモンスター・アルバムがある。フリートウッド・マック(Fleetwood Mac)の『噂(Rumours)』(写真左)である。1977年のリリース。
 
フリートウッド・マックは、元々は1960年代後半にブルースロック・バンドとして活躍していたが、とにかくメンバーチェンジの多いことで有名。デビューから、この『噂』をリリースするメンバー編成まで、メンバーチェンジは6回を数える。そして、リンジー・バッキンガムとスティーヴィー・ニックスの加入で,ウエスト・コースト風ポップス色の濃いグループとなった。
 
そして、この『噂』をリリース。フリートウッド・マックの全盛期における最高傑作と言って良い。このアルバムの内容は凄い。リンジー・バッキンガム、スティーヴィー・ニックス、クリスティン・マクヴィーという、3人もの優秀なソングライターを抱えていたこともあり、曲作りにおいて、センスあるメロディ・ライン、印象的なサビが圧倒的である。
 
そして、バンド全体の演奏力については洗練されたアレンジ力が素晴らしく、あまり語られることが無いが、印象的なリフに彩られた高度な演奏テクニックがベースとなって、アルバム全編に渡って、爽やかな疾走感と力強いビートが上手くミックスされた、バランスの良い、落ち着きのある演奏が展開される。

Freetwoodmac_rumours
 
とにかく当時よく聴いた。少し小洒落た喫茶店であれば、必ず、このアルバムは流れていた。暫くすると、耳にもたれ始めて、遂には聴くのが苦痛になったほど、このアルバムは、学生街のそこかしこで流れていた。なんせ雀荘にも流れていた位ですからね〜。

1曲目の「Second Hand News」のイントロのリフなんて、完全に「耳タコ」でした。それも特大の「耳タコ」(笑)。浴びるほど聴いた、というか最後は「聴かされた」アルバムです。
 
よって、暫くこのアルバムを聴くことは無かった。というか聴きたくなかった。そして、25年位の時が流れて、CD化されたこのアルバムを手に取った訳ですが、やはり内容は素晴らしいですね。永遠のポップロック・アルバムといえるでしょう。何から何まで良く出来ています。奇跡的な内容と言えるかと。アナログ録音の世界で、当時の米国のロックシーンで最高のアルバムの一枚です。
 
収録されたどの曲も素晴らしい出来ですが、とりわけ、2曲目「Dreams」でガツンときて、4曲目から5曲目、トップ10ヒット曲の連続攻撃「Don't Stop」「Go Your Own Way」でウットリし、ラス前9曲目「You Make Lovin' Fun」で完全に「やられます」。大向こうを張った、突出した絶対的な曲は無いのですが、収録されたどの曲も粒ぞろいで、知らず知らずのうちに繰り返し聴いたりしてしまう。アルバム全体のクオリティが非常に高いことが実に印象的です。
 
奇跡的なクオリティの高さ、シンプルで判り易い楽曲の数々、タイトなビートに乗った「ソフト&メロウ」。このアルバムの雰囲気は絶対に米国ですね。英国では絶対にこの音は出ない(笑)。これぞ、1970年代後半、米国ロックシーンが到達した最高地点のひとつだと思います。  
 
 
 
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